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韓国からの招請行事「分断に立ち向かった人々、在日同胞との同行」に参加 …韓統連旅券問題などを提起
【2022年10月28日】
韓統連は10月25日から28日まで、在日韓国人良心囚同友会とともに、韓国からの招請行事「分断に立ち向かった人々、在日同胞との同行」に参加した。主催は「民主社会のための弁護士会(民弁)」、モンダンヨンピル(「ちびた鉛筆」、朝鮮学校を支援する団体)、地球村同胞連帯(KIN)、「フォーラム真実と正義」。韓統連は国家人権委員会、過去事整理委員会との面談や、各種シンポジウムの中で韓統連に対する旅券制限などの弾圧問題を提起し、大きな反響を呼んだ。韓統連からは李鐵(イ・チョル)顧問、金昌五(キム・チャンオ)事務長、崔誠一(チェ・ソンイル)副事務長、李俊一(イ・チュニル)総務部長が参加した。
25日午後に国家人権委員会と面談。2021年4月に出された国家人権委員会の決定後、韓統連の会員に対する旅券弾圧が是正されていることを報告。人権委のソン・ドゥファン委員長は「決定後の状況が気がかりだった。韓統連の旅券問題が進展したことは非常に良かった」と語り、根本的な課題として国家保安法の撤廃を今後も追求していくとした。
26日には真実・和解のための過去事整理委員会を訪問。韓統連の歴史と、弾圧の現状を説明した。過去事整理委員会のチョン・グンシク委員長は、同委員会が今年いっぱいで解散することにふれつつ「できる限り努力していきたい」と語った。また、良心囚同友会からは在日良心囚の再審無罪を勝ち取るため、委員会からの良心囚への呼びかけや、記者会見などを通じた日本への広報活動が提案された。夕方には民弁主管のシンポジウムに参加。李総務部長が旅券問題を中心に韓統連に対する弾圧状況を報告。李総務部長は「韓統連会員に対する旅券制限は、人権上の問題があるだけでなく、植民地支配によって生み出された在日同胞の処遇にも関わる問題。分断の解消、日帝の歴史清算にも関わる問題だ。国内でも強い関心を持っていただきたい」と語った。また、質疑応答では運動を通じて困難を感じたことや、今後の韓国社会への展望など様々な質問が寄せられ、活発に討論した。
27日には国会議員会館で「在日同胞の過去と現在、そして未来のための国会討論会」が開催、韓統連、良心囚同友会ほか、ウトロや、地球村同胞連帯などから報告があった。金昌五事務長は自身の体験も交えながら韓統連運動の歴史と現状を報告。「韓統連の50年間の歴史は、まさに民主化と統一を実現するための日々だった。韓統連に対する反国家団体という不当な規定が一日も早く撤回され、在日同胞の愛国運動が正しく評価されることを心から願う」と語った。
28日は江華島を訪問。歴史遺跡を見学後、対岸に朝鮮が見える燕尾亭(ヨンミジョン)を訪問。統一への思いを語り合った。その後、参加者一同で交流会を開催。三泊四日間をともにしたモンダンヨンピルの若いメンバーからは「いままで良心囚や韓統連の方々の問題を知らずにいてとても申し訳なかった。困難の中でも笑顔を絶やさず闘ってこられた姿に感動した」と涙ながらに感想を語った。参加者は再会を誓いあった。
金昌五事務長は招請事業を振り返り、「今回の韓国訪問事業の最大の成果は、国家人権委員会の委員長と真実和解のための過去事件整理委員会の委員長との会談が実現したこと。韓国の人権問題を取り扱う代表的な組織の最高責任者に、韓統連に対する反国家団体規定の撤回を直接訴えることができた。また主催した4団体との深い交流を通して強固な連帯関係を構築することができた。特に案内係を担当してくれたモンダンヨンピルの若い活動家の情熱的な活動姿勢が印象に残った。モンダンヨンピルにとっても今回の招請事業は、在日同胞の姿を通して、民主化・統一運動に一歩を踏み出す契機になったものと思う」と評価。「今回で終わらせるのではなく、韓青に集う若者たちとモンダンヨンピルに集う若者たちとの交流事業へぜひとも継承・発展させていきたい」と語った。
写真-国会討論会後、参加者全員で記念撮影
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