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韓米合同軍事演習中止と国家保安法廃止を求める在日韓国人全国代表者会議 決議文
5月中旬にワシントンで開かれた韓米首脳会談において、バイデン大統領は文在寅大統領に対し、対中国包囲網を構築する上で、米日豪印4カ国による枠組み「クアッド」と連携するよう圧力を加え、地域安保とも関連させて、韓米合同軍事演習準備態勢と韓米日3カ国協力の維持・強化を求めた。一方でバイデン大統領は対朝鮮政策において、板門店宣言とシンガポール朝米共同声明に言及しながら、対話による外交的解決を主張した。 南北関係と朝米関係を改善し、朝鮮半島の平和と祖国の統一を実現するための第一歩は、決して韓米合同軍事演習準備態勢を強化することではなく、8月に予定されている韓米合同軍事演習の全面中止であることはいうまでもない。
朝鮮半島と南北間の緊張を激化させるばかりの軍事演習の中止は、板門店宣言とシンガポール共同声明の趣旨にも合致するものであり、敵視政策である軍事演習の放棄を求めている朝鮮側に、対話を呼びかける重要なシグナルにもなるはずだ。文政権はいまこそ民族自主精神を発揮し、韓米合同軍事演習中止の決断を下し、金正恩委員長と共に創り出した2018年の歴史的な統一情勢を復活させなければならない。
国家保安法違反容疑で、活動家や民主人士が連続して捜査、連行される事件が5月中旬から急増した。国家情報院の権限が縮小・移転することが決まり、国家保安法の廃止国会請願も短期間で成立するなど、廃止を求める運動と世論が高揚する中で、国情院を中心とする情報・公安積弊勢力が危機感からなりふり構わず抵抗したものだ。
いうまでもなく、国家保安法は民主と統一、人権を否定し弾圧する「悪法中の悪法」であり、一日も早く撤廃し、あわせて同法により獄中に囚われた良心囚は即時釈放されなければならない。南北首脳が祖国の平和と統一のために出会い合意を導き出すという時代に、統一の相手を「敵」とする国家保安法は存在すべき理由がまったくない。国家保安法を廃止してこそ、自主統一を実現できる。
国家保安法の廃止と共に、韓統連会員に対する旅券発給制限の撤廃、韓統連組織に対する「反国家団体」規定の解除と名誉回復も必ず実現しなければならない。
韓米合同軍事演習の中止と国家保安法の廃止が、自主的平和統一への大道を決定的に切り開くとの認識の下に、われわれは次のように決議する。
決議事項
1.韓米合同軍事演習を中止せよ!
1.国家保安法を撤廃し、すべての良心囚を即時釈放せよ!
1.南北・朝米合意に基づいて南北・朝米関係を改善しよう!
1.祖国の平和と自主統一の実現のために継続して闘おう!
2021年7月4日
韓米合同軍事演習中止と国家保安法廃止を求める
在日韓国人全国代表者会議 参加者一同