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決議文

「停戦70年 朝鮮半島平和大会―戦争の危機をこえ敵対をやめいま平和へ!」決議文

戦争の危機をこえ敵対をやめいま平和へ、停戦協定締結70周年を前にわたしたちは今日ここに集まった。

全国から世界各所からこの場に集まり平和のあいさつを交わし手を握り合った。

わたしたちはこの地、朝鮮半島とその周辺で日ごとに濃くなる戦争の黒雲、きのこ雲の影をとりはらうために行進した。

朝鮮半島からアジアと太平洋、そして全世界に新たな平和の歴史をつくろうと声の限りともに叫んだ。

1953年7月27日、3年間で300万人の犠牲を生んだ残酷な戦闘の砲声はやんだが、平和は来なかった。「平和的解決が最終的に達成されるときまで、韓国における敵視行為と一切の武装行為の完全な停止を保障」しようとした停戦協定の目的さえも履行されなかった。

いつ戦争が再開するかもしれない恐怖と不安、終わらない敵視と軍事的緊張が朝鮮半島の住民の生命を締め付けてきた。

70年あれば充分ではないか。わたしたちはこの敵視と戦争を終えることを決心した。

敵視と不信は終わりを知らない軍備競争と軍事的威嚇の悪循環を引き起こしてきた。わたしたちは悪循環の源を断つ。戦争を終えて平和協定を締結しろ。

わたしたちはこの地、朝鮮半島を再び残酷な戦場にすることを容認しない。戦争は問題の解決手段にはなりえない。

だれであれわたしたちの意思を無視して、戦争を起こしたり戦争をいとわないと宣言することはできない。わたしたちは戦争に反対する。

わたしたちは朝鮮半島を核兵器も、核の脅威もないよりどころとしていく。朝鮮半島と全世界から核兵器は消えなければならない。

朝鮮戦争の当事国とすべての関連国は核兵器とほかのどのような手段でも互いを威嚇しないこと、全世界から核兵器の脅威を除去するために協力することを約束しなければならない。

協議が止まった間、朝鮮半島の平和体制構築と核問題解決のための建設的論議は消えてしまった。韓国と米国は核を基盤にした新たな同盟を、北朝鮮(※正しくは朝鮮)は核武力の高度化を主張する。周辺国まで加勢するので核軍備競争が加速化している。しかし、わたしたちは平和的解決を放棄しなかった。協議は終わらなかった。再開されなければならない。

敵視を中止し信頼を回復し新たな関係へと転換することが、朝鮮半島の平和体制構築と非核化のかぎだ。南、北、米の首脳らが2018年に合意したことも新たな関係への転換だ。わたしたちはこの合意の履行を要求する。

すべての当事国はこの合意を実践するための相互措置に関する誠意ある協議を再開しなければならない。

制裁と圧迫は解決法ではない。この方法で状況が改善されなかった証拠は探し求めることができる。むしろ一方的な制裁と軍事的圧迫は新たな次元の軍事的危機へとつながるだけだ。今日わたしたちが目撃している朝鮮半島の核危機は、まさにその証拠であり、すべての住民を苦痛に陥れる制裁は緩和されて当然だ。

武力示威は中止されなければならない。韓米合同軍事演習は攻撃的な戦争演習だ。圧倒的な核抑止力と先制攻撃能力を誇示しながら、相手に銃を下すことと非核化を要求するのが抑止だ。閉じた対話の扉を開き協議を再開するためにも韓米軍事演習を止めなければならない。

北の核脅威に対応するとの口実で韓米日がともに戦争を準備し演習し、ほかの周辺国と対決する軍事連合を形成している。わたしたちは戦争状態の不安定な朝鮮半島を地域紛争のど真ん中へと追い込むことに断固として反対する。特に日本との軍事協力のために過去の戦争犯罪に目を閉じ、放射能汚染水の海洋投棄を容認し、アジアの平和の軸である日本の平和憲法を無力化することに同調することは容認できない。

わたしたちは平和に共存し協力する朝鮮半島とアジアをともにつくっていく。

制裁緩和を主張し、韓米合同軍事演習の中止を主張し、協議の再開を主張することを反国家勢力だと決めつける脅迫をすぐさま中止しろ。戦争の修辞に同意しなければ反国民だとらく印を押そうとする暴力を止めろ。この地で生きていくわたしたちが主人だ。憂慮の声を抑え込み排除しようとする国家暴力と嫌悪の扇動を中止しろ。

平和を主張するのが困難な瞬間が平和が最も切実な瞬間であることをわたしたちは知っている。戦争の危機が日常化したいまこそ、平和のための対話と協議が最も必要な時間であり、平和を要求する市民が行動に乗り出さなければならないときであることを私たちは知っている。今すぐ戦争の危機をこえ敵対をやめて平和の道へと進み出そう。

敵視をやめ南北・朝米関係を改善しよう!

朝鮮戦争を終え平和協定を締結しよう!

核兵器も核脅威もない朝鮮半島と世界をつくろう!

制裁と軍事脅威ではなく対話と協力で葛藤を解決しよう!

韓米日軍事協力を中止し平和で共存する朝鮮半島とアジアをつくろう!

軍備競争と破壊の悪循環を断ち人と地球を生かすことに力を集めよう!

2023年7月22日

停戦70年 朝鮮半島平和大会 参加者一同