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「介入」スキャンダルに揺れる尹候補と夫人、「国民の力」と選対…国民に説明せよ!

【2022年1月28日】

MBCの時事番組「ストレート」は1月16日、「国民の力」尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領候補のキム・ゴニ夫人とインターネットメディア「ソウルの声」のイ・ミョンス記者との7時間に及ぶ通話記録を報道した。通話内容からは、キム氏が非公式ラインで選挙対策本部(選対、キャンプ)の人選や選挙運動戦略にまで介入していることが明らかになり、自身の兄を「(キャンプを)動かす人物」だと家族の介入にも言及した。MBCは23日に第2回の放送を予定していたが、反響が大きいことや準備などを考慮して放送中止を発表した。キム氏は昨年12月、経歴詐称が問題となった際に「夫が大統領になる場合でも、妻としての役割だけ忠実に果たす」と述べたことがある。国民の力ではキム氏の介入を問題にすることもなく、むしろ「この程度のことはどの陣営でもあること」だとしている。尹候補は妻の関与疑惑に明確な説明もないまま「事実無根」だと応じた。翌17日には世界日報が、尹候補の選対ネットワーク本部にシャーマンのチョン某氏が顧問として常駐し、チョン氏が非公式ラインで尹候補の主要な意思決定に関与しながら、「非公式ラインの核心人物」として活動していると報じた。キム氏はイ記者との通話でもチョン氏に言及しており、尹氏はキム氏からチョン氏を紹介されたという。これに対して、尹候補と選対は「事実ではない」と全面否定した。「共に民主党」と同党の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補は強い憂慮を表明。李候補は「21世紀の現代社会で、シャーマンが決定に影響を及ぼすようなことが決してあってはならない」と述べた。一方、朝鮮メディアの「統一のこだま」は22日、尹候補の「先制攻撃論発言(11日)」(ニュースレター第21号参照)を取り上げ、「尹錫悦こそ自らが戦争狂であることを示している」として、大統領候補から辞退せよと批判した。関連して、共に民主党の宋永吉代表は朝鮮の極超音速ミサイル発射について「レッドラインをこえないよう求める」としながらも、国民の力と尹候補が主張する先制攻撃論を批判した。尹候補は先制攻撃論を擁護するとともに、「北(※正しくは朝鮮)の脅威を抑制し、北が挑発を想定できないようにする」と述べ、「辞退はしない」と強調した。

かつて尹候補はキム夫人が政治を非常に嫌っていると発言したことがあるが、それが嘘であることが判明した。キム夫人の尹候補に対する「影響」と選対に対する「干渉」、さらにはシャーマンの「浸透」まで明らかになり、まさに朴槿恵(パク・クネ)・崔順実(チェ・スンシル)による国政ろう断(国政の私物化)を再想起させるのに十分な衝撃だ。尹候補とキム夫人、国民の力と選対には、事実究明とそれに基づいた説明や答弁を国民に向けてていねいに行おうとする姿勢はみられない。国政を責任をもって推進する大統領になろうとする人物の資質がこの程度でよいはずがない。