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米民主党予備選、「民主社会主義者」台頭…トランプ政権に対抗
米東部ニューヨーク州で実施された11月中間選挙に向けた民主党予備選(6月23日)で、ニューヨーク市のマムダニ市長が支援した左派系候補3人が、現職の連邦下院議員2人を含む党主流派候補を破った。「民主社会主義者」を自称する急進左派のマムダニ氏は、今回の選挙結果を受け「昨年のわたしの勝利は政治運動の終わりではなく始まりだった」と述べ、生活費負担軽減など自身の政策を全米で推進する考えを表明。
民主社会主義者や「進歩派」と呼ばれる党内左派は存在感を一段と増している。インフレやイスラエル支援を巡る若年層の不満に党指導部は応えておらず、「トランプ大統領に敢然と立ち向かえていない」と指摘。左派の代表格で知られる民主系無所属のサンダース上院議員はX(旧ツイッター)で「米国民は既成政治にうんざりしている。(左派候補の)勝利を重ねていこう」と呼びかけた。
その後、西部コロラド州で行われた民主党予備選(30日)でも、民主社会主義者の候補がベテランの現職下院議員を破り、一部の民主党議員が「ニューヨーク特有の反乱」として片付けていた動きが、全米に拡大している可能性を示唆した。
サンダース氏はX(旧ツイッター)に「潮目が変わりつつある」と投稿し、コロラドの勝利を「快挙」と呼び祝福。「国民が求めているのは、寡頭政治(少数独裁政治)に立ち向かい、労働者階級の家族のために戦ってくれる下院議員だ」と付け加えた。
民主党指導部は、急進左派の躍進をあくまで「局所的な現象」と位置づけ、内紛があからさまにエスカレートするのを避けようとしている。だが、一連の予備選はそのかじ取りを一段と難しくしている。
一方、中間選挙で多数派維持を目指す共和党は、ニューヨークの選挙結果を歓迎し、民主党を「社会主義政党」と印象付ける戦略を進める。トランプ大統領は「彼らは筋金入りの共産主義者で、建国250年の歴史の中でわが国最大の脅威だ」と訴え、攻勢を強める姿勢を示した。
マムダニ市長は7月3日、建国から250年となる4日を前にして演説し、米国の歴史で移民が果たしてきた役割を強調し、トランプ大統領の移民排除政策を批判。平等や自由など建国時の理想を国民の運動を通じて実現しようと呼びかけた。
米国の政治潮流に大きな変化が生まれ始めた。昨年11月、マムダニ・ニューヨーク市長の誕生から始まる「アメリカ民主社会主義者(DSA)」の台頭だ。
DSAは私的な利益、富と権力の不平等、差別に基づいた経済秩序を拒否し、労働者階級・市民が社会と経済を民主的に管理する民主社会主義の実現を綱領・原則としている。特に、反戦と軍縮の分野では、軍事費の大幅削減、海外米軍基地の閉鎖と引き揚げを推進し、「(米国が)戦争マシン(となっていること)を終わらせる」ことを目標にあげる。
DSAは昨年7月にニューヨークで開催された「反米民衆サミット」の後援団体として名を連ねた。同サミットには韓国進歩連帯を中心とする韓国代表団が参加。今年は8月14日にソウルで同趣旨の「民族自主国際フォーラム」が開催され、米国と欧州に加えて日本からも韓統連などが参加する。
トランプ政権に対しては、国際世論で糾弾し包囲することとあわせて、米国内で反トランプ行動をつくり出す変化と変革が重要なのはいうまでもない。国際秩序と民主主義を踏みにじるトランプ政権に反対する米国民の行動は、すでに「王はいらない」デモのように大きなうねりを生み出している。「平等や自由など建国時の理想を国民の運動を通じて実現しよう」と呼びかけたマムダニ氏とDSA、呼応する米国民の動向に注目したい。
(7月8日)
※写真-演説するマムダニ・ニューヨーク市長



