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韓日首脳会談、奈良で開催…「長生炭鉱」遺骨問題で進展
韓日首脳会談、奈良で開催
李在明(イ・ジェミョン)大統領は1月13日午後、奈良市で高市早苗首相と会談した。
李大統領は首脳会談後の共同記者発表で、「韓国と中国、日本の3カ国が最大限共通点を見いだし、意思疎通しながら協力していく必要があることを強調した」と明らかにした。
「地域や世界の懸案について幅広く意見を交換し、急変する国際情勢の中で、域内の平和と安定のため、韓日・韓米日協力の重要性も確認した」と表明。
北朝鮮(※正しくは朝鮮)問題では「朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和構築に対する意志を改めて確認し、対北政策で緊密な連携を続けることにした」と述べた。
歴史問題では、山口県の長生炭鉱で1942年に水没事故が発生し、朝鮮半島出身者を含む183人が死亡したことを巡り、遺骨のDNA鑑定と実務協議を推進することで一致した。李大統領は「過去の歴史問題で小さいが意味のある進展を成し遂げ、意義深く思う」と評価した。高市首相も韓日間の調整が進展していることを歓迎した。日本軍「慰安婦」や強制動員労働、独島領有権などの問題は本格的に取り上げられなかった。
「長生炭鉱」進展評価、「責任回避」指摘
韓国の市民社会団体が首脳会談の結果について論評した。
「慰安婦」被害者を支援する市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」は、長生炭鉱の件について、「長年放置された強制動員被害者の遺骨問題を、国レベルの協議と責任の領域として扱い始めたという点で、意味ある変化」と評価した。
一方で、「慰安婦」など過去の歴史問題が「未来協力と実用外交という名の下に副次的な事案へと押しやられ、加害国の責任を問う核心的な質問は回避された」と指摘した。
韓日歴史正義平和行動は、「遺骨の返還と身元確認は始まりに過ぎない」とし、「韓国政府は今回の成果に安住せず、日本政府に植民地支配の違法性、戦争犯罪の認定と法的賠償、歴史歪曲(わいきょく)の中止という本質的な要求をより強力に提起しなければならない」と主張した。
民族問題研究所と太平洋戦争被害者補償推進協議会は、「韓日両政府は、全ての強制動員犠牲者の遺骨調査と返還に、1日も早く乗り出さなければならない」と求めた。
国民主権政府にふさわしい対日外交を
李大統領は、長生炭鉱で発掘された遺骨のDNA鑑定と実務協議を韓日で進めることを明らかにした。これは先の韓日議員連盟総会でも確認された事項だが、関係者のこれまでの努力が一定実った。だが、韓国の市民団体が指摘するように、歴史清算ではまだ多くの課題が残されている。
李大統領は21日の新年記者会見で、歴史問題について「重要だ」としつつ、「相手が容認できる、受け入れられる問題を少しずつ解決していくことが望ましい」との認識を示した。その上で「日本との経済協力、交流にさらに注力する」としながら、「だが(歴史問題などを)放棄はしない」とも述べた。
「放棄はしない」との発言を支持しながら、今回の成果を契機にして国民主権政府にふさわしい対日外交を積極的に進めるよう望みたい。(1月21日)
※写真-奈良で首脳会談を開催した韓日両首脳



