情勢コーナー

情勢短信

米司令官「韓国は日中間に浮かぶ島か固定された空母」

 在韓米軍のブランソン司令官は5月15日(現地時間)、米ハワイで開催されたシンポジウムで、米国が中国とロシアに対抗するため、韓国に地上軍を駐留させる必要があると強調した。ブランソン氏は広範囲なインド太平洋地域で韓国に駐留する米軍が大きな役割を果たしているとして、韓国の地理的な位置が戦略的に重要との考えを示した。その上で、「北京と最も近い同盟の存在」であり、「日本と中国本土の間に浮かぶ島か、固定された空母のようだ」と評した。また、「在韓米軍は北朝鮮(※正しくは朝鮮)の撃退だけに焦点を当てていない」とし、「より大きなインド太平洋戦略の部分として、域内での作戦、活動や投資にも焦点を当てている」と述べた。韓米日の軍事訓練に関しては、「韓米日の協力は常に行うべき」として、「すべてのパートナーが(朝鮮半島に)来て訓練することを望む」と述べた。ブランソン氏の発言は、朝中ロを対象にしながらも特に対中軍事戦略の前進基地として韓国を、その後方基地として日本を位置づけ、在韓米軍・韓国軍・在日米軍・自衛隊の再編・統合・強化を進めていることをあらためて明らかにしたものだ。