情勢コーナー
「共に民主党」李在明代表の「司法リスク」

第1野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表に対しては現在、偽証教唆・公職選挙法違反・対北送金・大庄洞開発・慰礼新都市開発・柏峴洞開発・城南FC後援金・京畿道法人カード流用の8つの事件12の容疑で5件の裁判が4年にわたり進行中。
与党「国民の力」は執権継続を狙い、大統領選挙での有力候補である李氏に対して執拗に司法弾圧を加えている。裁判で有罪判決が確定すれば、李氏と同党にとっては最大級の政治危機となる。これが「李在明司法リスク」と呼ばれているもので、その中でも公職選挙法関連が最大のリスクだ。同事件で有罪判決が確定すれば、国会議員を失職し、被選挙権が10年間停止され、次期大統領選に立候補できなくなる。
選挙法違反事件の裁判は、1審は起訴後6カ月以内、2・3審はそれぞれ3カ月以内に行うよう規定されており、2024年11月15日に1審で有罪判決が出たため(後述)、2025年5月ごろまでには判決が確定しそうだ。
そのため、大統領選の時期を決定することになる憲法裁判所による尹錫悦(ユン・ソンニョル)の弾劾審理を巡り、司法リスクを避けるために「早期結審・弾劾罷免決定」を主張する共に民主党と、李代表の有罪確定後の大統領選を実現するために「審理遅延・さらには弾劾訴追却下」を画策する国民の力の間で、激しいせめぎあいが展開されている。
次に紹介する通り、公職選挙法違反事件は1審で懲役1年・執行猶予2年の判決、偽証教唆事件は1審で無罪判決と異なる司法判断が出された。前者の控訴審が1月23日からソウル高裁で始まった。残る3件は依然として1審の裁判が続いている。
公職選挙法違反事件
ソウル中央地裁は2024年11月15日、公職選挙法違反で起訴された共に民主党代表の李在明氏に対し、懲役1年、執行猶予2年(求刑は懲役2年)を言い渡した。李氏は同日、控訴する方針を表明した。裁判では、過去に李氏が市長を務めた城南市で起きた土地開発事業を巡る不正事件などに絡み、李氏が大統領選期間に虚偽発言をしたかどうかが争われた。地裁は、事業担当の職員と「一緒にゴルフに行ったことはない」と述べた李氏の発言や、別の土地の用途変更を巡り国土交通省の圧力があったとした李氏の主張を、「当選目的で虚偽事実を公表した」と認定。「有権者が正しい選択をできず、民意が歪曲され、選挙制度の機能と本質が損なわれる」と指摘した。李氏は判決後、記者団に「基本的な事実認定からとても受け入れがたい結論だ」と述べた。
偽証教唆事件
ソウル中央地裁は2024年11月25日、公職選挙法違反事件の公判を巡り関係者に噓の証言をさせたとして、偽証教唆の罪に問われた共に民主党代表の李在明氏に対し、無罪を言い渡した。求刑は懲役3年。地裁は判決で、2020年に無罪が確定した公職選挙法違反事件の公判を巡り、李被告が2018年12月に関係者に電話で証言を求めたとされることについて、「通常の証言要請と大きな違いはない」と指摘。「偽証教唆の故意があったとはみなし難い」との判断を示した。李氏は判決後、記者団に「真実と正義を取り戻してくれた裁判所に感謝する」と述べた。
(2025年2月12日)
※写真-第1審判決(11・15)後、裁判所をあとにする李在明代表