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ソウル江西区長補欠選挙で「共に民主党」圧勝…李代表「国政の失敗に対する厳重な審判」
【2023年10月20日】
ソウル江西区長補欠選挙で「共に民主党」圧勝
韓国・ソウル市の江西区長選が１０月１１日に実施され、第一野党「共に民主党」の陳校薫（チン・ギョフン）候補が圧勝した。
中央選挙管理委員会によると、陳氏の得票率は５６．５２％で、与党「国民の力」候補の金泰佑（キム・テウ）前区長の３９．３７％を１７．１５ポイント上回った。正義党のクォン・スジョン候補が１．８３％、進歩党のクォン・ヘイン候補が１．３８％、自由統一党のコ・ヨンイル候補が０．６６％、緑色党のキム・ユリ候補が０．２１％と集計された。投票率は４８．７％だった。
金氏は文在寅（ムン・ジェイン）前政権時代、青瓦台（旧大統領府）の特別監察班員として監察もみ消しの疑惑を暴露した事件で、今年５月に有罪が確定。２０２２年から務めていた江西区長を失職しため、今回の選挙は補欠選挙として行われた。金氏は今年８月、光復節に合わせて行われた特別赦免（恩赦）の対象となり、出馬が可能となった。
李代表「国政の失敗に対する厳重な審判」
李在明（イ・ジェミョン）民主党代表はフェイスブックに「さらに謙虚に民意を尊重していきたい」とのタイトルで、「（選挙結果は）国政の失敗に対する厳重な審判」だとする立場を明らかにした。李代表は「民主党の勝利だとは考えない」「政治の覚醒と民生の回復を命ずる国民の厳しいムチ」だと強調。「一時与党だった民主党の安逸、加えて熾烈でなかったこと、相変わらずの不足をもう一度省察し、国民の公僕として民生、経済、安全、平和、民主主義の回復に死力を尽くす」と決意を示した。さらに「わたしたちの中の小さな差をこえて団結し、葛藤と分裂をこえて国民の底力を一つに集め、危機を克服し国家と国民のより良い未来をきり拓いていく」と述べた。
政府・与党「結果を厳重に受け入れる」
国民の力の劉相凡（ユ・サンボム）首席報道担当は「国民の力に対する江西区民と国民の皆様の厳しい叱責（しっせき）を重く受け止め、改革課題を迅速に進め、国民の目線に合う韓国をつくりあげる」とする声明を出し、選挙結果を受け入れた。少し遅れて大統領室は「結果を厳重に受け入れなければならない」とのコメントを出した。
民主党は院内外の反尹政権連帯闘争の拡大を…進歩政党は連帯連合を急げ
共に民主党は来年４月の総選挙を控えて実施された補欠選挙で圧勝する成果を上げた。江西区は伝統的に同党が優勢な地域ではあったが、総選挙の前哨戦の意味合いもあり、与野党が総力戦を展開していた。
この結果は、尹錫悦政権の反民主・反民生・反平和の悪政・失政と検察独裁に対する区民（さらには国民）の民意が、政府・与党への厳しい審判として示されたものだ。
特に、補欠選挙の原因をつくった金前区長を尹大統領が赦免し、さらには国民の力が大統領の意向を忖度（そんたく）し党候補として認定するという、独善と専横の政治手法を平然と展開し、区民を愚弄（ぐろう）したことに対する区民の怒りが噴出した。
「共に民主党」は李代表が述べたように、民主党の勝利ととらえるのではなく、あくまでも政府・与党に対する厳重な審判が示されたことを重視すべきであり、さらには、民意に従い尹政権により厳しく対抗していく姿勢が求められる。反対勢力を「反国家勢力」と罵倒し、民意を顧みず反省のない政府・与党に幻想を抱くべきではない。
進歩党は「政権審判の強烈な民意を確認した選挙だった」と評価しながら、「残念な結果は省察と跳躍の契機としたい」とする立場を明らかにした。政権審判の選挙構図のなかで審判票が民主党に流れ、進歩政党は存在感を示すことができなかった。実際、正義党と進歩党、緑色党の得票率を合算しても３．４２％に過ぎず、総選挙を念頭に進歩政党の連帯・連合が至急の課題として改めて提起されたかっこうだ。（※自由統一党は極右政党）
李代表への逮捕状請求の却下により危機を乗り越え、国会人事聴聞会を途中退席した金杏（キム・ヘン）女性家族部長官候補を辞退に追い込み、今回の補欠選挙で圧勝した民主党は、総選挙に向けて大きく弾みをつけた。進歩民衆陣営は今回の選挙結果を謙虚に受け止め、早急に態勢を立て直し、１１・１１民衆総決起を成功させるために奮起しなければならない。
