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退陣運動本部を結成…「尹錫悦退陣」全面戦、汎国民大会を宣布

【2023年6月30日】

尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権退陣運動が各界各層と地域に広がりをみせるなかで、民主労総、全農、貧民解放実践連帯の労働者・農民・貧民団体が中心となり準備を進めてきた退陣運動の推進機構が6月27日、37の市民社会団体の参加による「尹錫悦政権退陣運動本部準備委員会」として発足した。民プラス(6月28日付け)の記事を紹介する。

37市民社会団体が参加「尹錫悦政権退陣運動本部準備委員会」発足

来月15日、尹錫悦退陣第1次汎国民大会…下半期総決起を決意

ヤン・フェドン烈士の念願を実現するために闘争してきた労働市民社会団体がついに「尹錫悦政権退陣」運動のための組織を出発させ闘争を本格化した。

参加者らは来月15日、「尹錫悦退陣第1次汎国民大会を開き退陣闘争を大衆的に宣布し、下半期総決起の決心を高める予定だ。日本の放射能汚染水海洋投棄阻止闘争に総力をあげる決意も明らかにした。

27日、民主労総と全国農民会総連盟(全農)、全国女性農民会総連合、貧民解放実践連帯そして女性、青年、宗教団体などが参加し、「尹錫悦政権退陣運動本部準備委員会」発足を宣言した。

労・農・貧団体の代表らは5日に「退陣運動機構の結成」提案書を出した後、各団体の意見を収れんしこの日、37団体の名前で出帆を告げた。

参加者らは「尹錫悦政権のこの一年は民衆にとってとてつもなく大きい苦痛の時間であった」とし、「反民衆・反民生・反民主・反平和の尹錫悦政権とは一日たりとも同じ空の下で生きられない」と退陣本部発足の背景を説明した。 

退陣闘争はすでに始まった政局だ

来月3日から2週間、全面ストに取り組む民主労総は「尹錫悦退陣」を全面ストの要求として掲げた。昨年冬、「米価保障」を要求した農民団体はすでに「退陣」スローガンを掲げていた。4月に尹錫悦大統領が「糧穀管理法」に拒否権を行使すると、農民らは退陣闘争の火をつけた。露店商と都市貧民らも6・13全国露店商大会を通じて退陣闘争の決意を固めたところだ。

ヤン・ギョンス民主労総委員長は「建設労働者を死へ追いやり、梨泰院(イテウォン)惨事に責任を負わない尹錫悦政権はいまや『放射能汚染水を飲んでも大丈夫』だと国民を欺まんしている。海外に出れば国民を心配させる材料を一杯持ち帰る政権」だと嘆いた。

ヤン委員長は「政権就任1年余りの期間だが、1年間の悪行と不足すべてをあげられないほどだ」とし、「民主労総の全面ストの最終日にあたる7月15日に汎国民大会を開き、国中が、すべての国民がともにする退陣闘争をつくり出す」と明らかにした。

この日の準備委員会の参加団体に韓国労総の全国金属労働組合連盟(金属労連」も名前をあげた。先月31日、金属労連の事務処長がポスコ光陽(クァンヤン)製鉄所で「ポスコ下請け業者弾圧中止」を要求し、高所ろう城を繰り広げたところ、警察のこん棒による弾圧を受け血を流しながら逮捕された。金属労連は「労働者に対する尹錫悦政権の宣戦布告」だと規定し闘争中だ。

「尹錫悦退陣は農民の意志」

「大韓民国の都市貧民は2000万人…退陣闘争の先頭に」

ハ・ウォノ全農議長は「尹錫悦退陣は農民の意志」だと語った。

ハ議長は農村に行けば「『なぜ尹錫悦退陣闘争をしないのか』『いつから農民はこんなに意気地がなくなったのか』との声を聞いている」としながら、農民の怒りには終わりがないほどだと伝えた。

退陣運動本部(準)構成前から地域で農民を中心に退陣運動が繰り広げられている。糧穀管理法に対する拒否権行使のずっと前からだ。昨年冬「ご飯碗一杯分のコメに300ウォン保障」「物価上昇率にまったく追いつかない農業予算」、そして「日本の放射能汚染水放流反対」を叫んだのも農民だ。

ハ議長は「全農が地域農民の意志を受け継ぎ退陣闘争に乗り出す。民衆を集めていく」との決心を示した。

イ・ギョンミン貧民解放実践連帯共同代表は「チョンセ(※不動産の所有者に一定の金額を預けるかわりに家賃が不要となる韓国特有の賃貸制度)詐欺などで多くの国民が貧民に転落し、自営業者は生計手段を失い、街頭へと追い出された」とし、「大韓民国の都市貧民は2000万人」だと強調した。

イ代表は尹錫悦政権により拘束された貧民団体の前現職幹部6人に言及した。

「9年前、シン・ヨニ江南(カンナム)区長(セヌリ党)が30億ウォンをかけて暴力団を動員し露店を強制撤去しようとし、これに抵抗したとの理由で拘束までした」とし、「『貧しい者は餅の粉を食べて生きろ』『抵抗すれば監獄に送るぞ』というのが尹錫悦政権のやり方」だと批判した。そして「都市貧民も尹錫悦退陣闘争の先頭に立つ。運動本部を中心に力強く闘争する」との決意を明らかにした。

ソウルの露店商の会員らはすでに自らの露店に「福島放射能汚染水投棄反対」の宣伝幕を掲示し、放流反対の署名を集めるなど、尹錫悦政権の失政を知らせる活動を始めた。

放射能汚染水海洋投棄阻止に総力闘争…来月15日に第1次汎国民大会

運動本部はこの日、代表者会議を開き、△日本の放射能汚染水海洋投棄阻止闘争△労働弾圧阻止、労組法2・3条への拒否権阻止、民主労総全面ストへの連帯支持△公安弾圧、集会示威禁止など民主主義破壊策動阻止△屈辱外交中止、反戦平和闘争△親財閥、社会公共性破壊阻止△民衆生存権を勝ち取るなど、6項目の当面する実践課題を定めた。

まずは放射能汚染水海洋投棄に反対する多様な団体と連帯闘争を続け退陣闘争へと発展させる計画だ。

こうして参加団体を引き続き拡大する一方、諸団体、進歩政党との懇談会も推進する。7・15第1次汎国大会を前にして、7月3日から14日まで龍山(ヨンサン)大統領室前で各界リレー退陣宣布記者会見を開く。地域からも7・15退陣闘争参加宣言および立場表明が一斉に続くとみられる。

こうした決意を来月15日ソウルで開かれる「尹錫悦政権退陣汎国民大会」へと集め、労働者、農民、貧民をはじめ約3万人の参加で下半期総決起を宣布する予定だ。

原文

http://www.minplusnews.com/news/articleView.html?idxno=13839