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韓米日軍事同盟の青写真…「北ミサイル情報」共有・「核協議グループ」構成
【2023年6月2日】
「北ミサイル情報」共有
国防部のチョン・ハギュ報道官は5月22日の定例会見で、韓米日の3カ国首脳が前日に確認した北朝鮮(※正しくは朝鮮)のミサイル警戒情報の即時共有に向けた取り組みの継続に関し、「具体的な履行策について必要な協議を進めている」と答えた。
チョン氏は「韓米日3カ国は昨年11月の首脳会談後、北のミサイル発射の脅威に対する各国の探知能力向上のため、ミサイル警戒情報をリアルタイムで共有することで合意し、今年4月のDTT(防衛実務者協議)でもTISA(韓米日情報共有に関する国防当局間取り決め)を含む既存の枠組みを最大限に活用する方策を協議しており、その延長線と理解してほしい」と述べた。韓米日首脳は前日の会談で3カ国間の連携を新たなレベルに発展させることでも一致した。
一方、米国が核兵器を搭載できる戦略原子力潜水艦を韓国に派遣する時期を問われると、「韓米がワシントン宣言を土台に戦略資産展開について必要な協議を進めている」と答え、詳細は明らかにできないとした。韓米首脳は4月下旬の首脳会談後に発表した「ワシントン宣言」で、拡大抑止強化の一つとして戦略原子力潜水艦の朝鮮半島展開を盛り込んだ。
「核協議グループ」構成
朴振外交部長官は5月23日、韓国新聞放送編集人協会がソウル市内で主催したフォーラムで、韓米が先月の首脳会談で新設に合意した拡大抑止に関する協議体「核協議グループ(NCG)」に日本が加わる可能性について、日本も米国の同盟国であり、北朝鮮の核・ミサイルに安全保障上の不安を抱えているため「協議してみることはできる」と述べた。
一方で「韓米が核協議グループを忠実に構築し、運営していくことが最優先だ」とも語り、まずは韓米間でのNCGの忠実な運営が必要だとの考えを示した。
夏にも開催が見込まれる米ワシントンでの韓米日首脳会談の議題に関しては、「北のミサイル挑発に対する警戒情報の即時共有をどう実現していくのか、3カ国の国防当局の発表があるだろう」と述べた。
朝鮮、「韓米日軍事同盟=NATO式核同盟」と批判
朝鮮中央通信は5月25日、「頻繁な米国の戦略資産の北東アジア地域への展開と3者合同軍事演習は、すでに軍事同盟のレベルで堂々と実施されている」と主張。韓米が「核協議グループ」の創設を発表したのに続き、日本も参加しようとしているとして、「近く北大西洋条約機構(NATO)式核同盟に変貌する3角軍事連携の様相だ」と指摘した。
そのうえで、韓米日の3カ国が推進するミサイル警戒情報の共有について、「これにリアルタイムの3者情報共有という新しい機能まで追加されるということは、北東アジア地域に一つの神経中枢を持つ明白な米・日・南朝鮮(韓国)軍事同盟が出現することを意味する」と批判した。また、「強力な力で敵対勢力の誤った選択に絶望をもたらす」と警告した。
韓米日軍事同盟反対の声をあげよう
韓米日軍事同盟が当面してどのような姿をもとうとするのか、青写真が明らかになってきた。それは「韓米日3カ国のミサイル警戒情報のリアルタイム共有」と「韓米日3カ国の拡大核抑止協議体の構成」であり、準備を経て夏に開催される韓米日首脳会談で一定程度、発表されるだろう。
これは、米国が朝鮮半島を中心に北東アジアで常時、戦略資産を展開しながら北を威嚇し、韓米日が一体となって北のミサイルを探知・破壊、場合によっては先制打撃を加え、さらに北に大量報復する態勢を備えようとするものであり、朝鮮半島とその周辺の軍事緊張を「核戦争の危機」次元にまで高める危険極まりない動きだ。断固反対の声をあげていかなければならない。