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全州乙の再選挙、進歩党候補が当選!…進歩党、念願の院内進出を実現

【2023年4月7日】

全羅北道・全州乙の国会議員再選挙の投開票が4月5日、行われた。進歩党のカン・ソンヒ候補が39.07%、17382票を獲得、無所属(前「共に民主党」)イム・ジョンヨプ候補(32.1%)を制し当選。進歩党は念願の院内進出を果たした。

カン当選者は「尹錫悦(ユン・ソンニョル)検察独裁を審判し新しい政治に向けた全州市民の希望と熱望が、進歩党のカン・ソンヒに集まった」とし、「政治改革一番地、全州市民の偉大な選択が全州をこえて国全体へと広がると信じている」と述べた上で、「特に選挙過程でまさにこの地、湖南全州でアカ攻撃があった。あってはならないことだ。全州市民がこのアカ攻撃も審判してくれたものと確信する」と強調した。

カン当選者は2003年から現代自動車全州工場で非正規職労組を率いて正規職化を成し遂げ、以後、全国宅配労組全北支部の事務局長として活動した労働運動出身の新人政治家で、進歩党(銀行)貸出金利引き下げ運動本部長、全羅北道党民生特別委員長。

カン当選者は選挙初盤、一桁の低支持率にとどまっていたが、進歩党は党の力量を集中し、無名に近かった新人候補の支持率を30%近くまで急上昇させ、選挙構図を変えた。結局、接戦かと思われたイム候補に余裕の票差をつけ勝利した。カン当選者が「全州市民の偉大な選択」だと強調した理由だ。

進歩党のユン・ヒスク代表は「今回の勝利は党員の献身、カン当選者の誠意、それを認めてくれた全州市民の民意がつくり出した勝利」だとし、「鮮明野党・代案政党として、新しい政治勢力として全州市民の熱望に必ず応える」と語った。

注目と期待が集まった全州乙の再選挙。進歩党は2024年総選挙を念頭にカン候補を当選させることを目標として掲げ、全国の党員が現地に結集し全力を集中。カン当選者は全北銀行の貸出金利引き下げ運動を主導し、地域に密着、浸透しながら住民から支持と好感を得た。先の地方選挙で21人の当選者を出す成果をあげた進歩党。ユン代表は選挙前に「進歩政治はよくやっているとの評価が高まれば、当選の可能性は高い」と展望していた。進歩党は9月に政策党大会を開催し総選挙勝利を決意する計画。

また、カン当選者と蔚山で教育監(教育委員会委員長)に当選したチョン・チャンス氏(全教組組合員)は民主労総の支持候補でもある。民主労総は24日に臨時代議員大会を開催し、「労働中心の進歩大連合政党」建設方針を決定する予定。進歩党は民主労総の同方針を支持している。

進歩政治における小さくも大きな一歩を踏み出した進歩党の前進と活躍に期待するとともに、進歩政党建設における大連合の実現を強く望みたい。団結が勝利を生み出すことを総選挙で明らかにしよう。