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梨泰院惨事49日を迎え追悼行事…遺族ら国家責任の認定と大統領の公式謝罪を要求

【2022年12月21日】

158人が亡くなった梨泰院惨事から49日目となる12月16日、遺族と市民や宗教団体などによる追悼行事が行われた。ソウルでは最低気温が氷点下11度に達する寒波のなか、市民たちは追悼行事に参加するために梨泰院駅の1番出口前に続々と集まった。

「遺族協議会」と195の市民社会団体で構成された「市民対策会議」が主催した追悼行事は、韓国キリスト教教会協議会、円仏教、カトリック、大韓仏教曹渓宗の4つの宗教儀式で始まり、遺族らが犠牲となった自分の家族に向け手紙を読み上げるなどしたほか、国民に向け「私たちを忘れないでください」と呼びかけ、政府に対し事故の真相究明と責任の追及を訴えた。

この日の追悼行事には、「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表と正義党の李貞味(イ・ジョンミ)代表が参加。前日、国政課題点検会議でも惨事に関して何の言及もしなかった尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、この日も直接謝罪などのメッセージは出さないまま、他の行事に参加した。

遺族らは追悼行事のあと、龍山の大統領室に向かって行進しようとしたが、警察に阻止され、遺族たちは「大統領室に要求書を渡したい。惨事の当日、警察は何をしていたのか」と問い詰めた。その後、遺族代表だけが大統領室に国家責任の認定と大統領の公式謝罪などを盛り込んだ要求書を渡した。

一方、市民対策会議は△国家の責任認定および大統領の公式謝罪△真相究明過程への被害者の参加△責任者の処罰△梨泰院惨事の追悼空間と被害者総合支援対策づくり△2次加害防止対策△再発防止および安全社会対策づくりなどを求めるとし、「事故の真相究明と責任者の処罰、再発防止のための署名運動を展開する」と明らかにした。

政府は惨事の責任をおもに龍山区の区長、警察、消防の次元で負わせることで事態を収拾しようとしている。国会では、責任部署である行政安全部の李祥敏(イ・サンミン)長官の罷免決議に対し、与党「国民の力」は反発し、梨泰院惨事の国政調査から脱退すると一方的に脅した。

セウォル号惨事への誤った対応が地下水脈となりながら、キャンドル市民革命により朴槿恵大統領は退陣へと追い込まれた。尹大統領への教訓だ。