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韓日実行委が広島原爆80年追悼行事を開催…犠牲者の真相究明と名誉回復を要求

【2025年08月05日】

「統一の道」、韓国YMCA全国連盟、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義記憶連帯)、「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」をはじめとした韓国の市民社会団体と宗教人などによって構成された「広島原爆80年朝鮮人犠牲者追悼式準備委員会」(準備委員会)は8月5日、広島市内で「広島原爆80年朝鮮人犠牲者追悼行事」を開催した。日本側では韓統連広島本部と日本人有志が準備委員会を構成し、行事の準備を担った。

第一部では広島県朝鮮人被爆者協議会の金鎮湖(キム・ジノ)会長が「朝鮮半島出身の原爆被害者問題について」と題し講演。自身の体験も踏まえながら原爆投下の歴史的背景を語った上で「原爆を投下した米国はなんの反省もしていない。日本、韓国が米国に対して従属していることが大きな問題だ」と指摘。「核のない平和な世界をつくるためには北と南、同じ民族同士が協力し米国に立ち向かい、平和と統一にむけて進むべきだ」と強調した。

第二部では参加者全員が朝鮮人犠牲者に黙祷・献花し、文化公演に続いて各団体が追悼あいさつした。正義記憶連帯のイ・ナヨン理事長(準備委員会共同代表)は「原爆投下によって3万人もの朝鮮人が犠牲となった。生き残った人たちも十分な治療や保護を受けられず、その痛みは癒えないまま残っている。わたしたちはあの日の犠牲を記憶し、真実を明らかにし、核のない世界、戦争と差別のない未来のために行動し続けていく」と語った。韓統連広島本部の尹康彦(ユン・ガンオン)代表委員は「在日同胞の願いである南北統一碑はいまだ建てられておらず、韓国・朝鮮人に対する差別はいまも続いている。原爆80年を迎える今こそ、米国の原爆攻撃責任と天皇の責任を問わなければならない」「被爆2世、3世が所属するわたしたち韓統連広島は、戒厳令と闘った韓国市民の姿を希望としながら、分断と差別も核もない、真の統一祖国を目指しこれからも闘っていく」と語った。

「広島原爆80年朝鮮人犠牲者の真相究明と名誉回復のための市民宣言文」を朗読・採択。△米国政府の謝罪と原爆投下の真相究明△日本政府の朝鮮人強制動員、犠牲者救護排除に対する謝罪と真相究明△韓国政府による被害者調査と生存者支援を訴えた。(全文はこちら)

追悼式後、同会場で「8・6ヒロシマ 平和へのつどい2025」が開催。被爆2世である大月純子氏、ピースリンク広島・呉・岩国の西岡由紀夫氏、広島市立大学の田波亜央江教員が原爆やジェノサイドの問題についてそれぞれ報告。準備委員会のチョ・ウォノ共同代表が連帯あいさつした。「市民による平和宣言2025」を採択し、非武装・非同盟・中立の日本社会の実現や朝鮮半島の平和的統一の実現などをアピールした。

韓日実行委は原水禁大会、グラウンド・ゼロの集い、反原発デモなどにも参加し、平和記念公園内を見学した。

※写真-追悼行事参加者全体で世界の非核化と平和をアピール