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東京で「第9回国連人権勧告の実現を!」集会を開催

【2021年12月10日】

 12月10日、参議院議員会館で「第9回国連人権勧告の実現を!なぜこんなに冷酷なことができるのか?外国人の人権からみた日本」が開催された。主催は同実行委員会。集会の冒頭では、ピースボートの野平晋作事務局長が主催者挨拶。「日本では技能実習生制度や入管の問題など、外国人に対する人権侵害が深刻だ。本日の集会を通じて、日本に暮らす外国人が、普通に安心して暮らせる社会をつくるにはどうすれば良いのか、ともに考えていきたい」と語った。

 基調講演では弁護士の指宿昭一氏が「使い捨て外国人 人権なき移民国家 日本」と題して講演。日本の外国人政策の問題点について語った。指宿氏は、今年3月に名古屋入管で発生したスリランカ人女性ウィシュマさん死亡事件について解説。「名古屋入管は、ウィシュマさんの在留希望を無視したうえ、健康状態の悪化を放置したまま長期間強制収容し、死亡させた。外国人を送還させることしか考えていない入管の体質が生み出した殺人であり、入管体制を根本的に改めなければならない」と批判。また、根本的な問題として、日本の外国人に対する認識が日帝時代から変わっておらず、「敵視・管理」の対象として見続けてきたことを指摘。「過去の反省なくして、入管問題の解決はない」と語った。

 その後、課題別報告として「国際基準からみた入管法改悪問題」を鈴木雅子弁護士が、「国際基準から見た朝鮮学校差別問題」在日朝鮮人人権協会の朴金優綺氏がそれぞれ報告。外国人に対する差別政策の是正を求める集会アピール文を朗読、採択した。