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朝鮮大学校朝鮮問題研究センターが国際シンポジウム開催

【2025年11月15日】

朝鮮大学校朝鮮問題研究センター(KUCKS)は11月15日、都内で国際シンポジウム「多極化時代の東アジアと朝鮮」を開催した。

金哲秀(キン・チョルス)センター長が主催者あいさつ。「多極化の進展により、朝鮮半島を巡る情勢も大きく動いている。今回のシンポジウムを契機に、今後の東アジアの平和に向けた課題について考えていきたい」と語った。

シンポジウムではロシア科学アカデミー東洋研究所のアレクサンドル・V・ヴォロンツォフ朝鮮・モンゴル部長、東洋学園大学の朱建栄客員教授、朝鮮大学校の林裕哲(リム・ユチョル)准教授、李柄輝(リ・ビョンフィ)教授が登壇し、それぞれのテーマについて語った。

ヴォロンツォフ部長はロシアの外交政策について解説。「2010年代頃から西側諸国がロシア国境に迫るようになり、それがウクライナにおける軍事衝突の原因となった」「現在世界の約4分の3がロシア制裁に参加しておらず、ロシアを孤立させようとする米国の目論見は失敗している。多極化の時代を迎えた今、韓米日軍事同盟の強化は、ロシア、朝鮮、中国をはじめ、周辺諸国のさらなる結束を呼ぶだろう」と語った。

李教授は朝鮮の現状について「朝米のハノイ会談の決裂後、自主化・多極化促進外交の一環としてロシアに接近し、関係強化を図った。今年7月の「朝ロ共同宣言」の発表によって朝ロ関係は戦略的なパートナー関係となり、世界秩序の構造的変容を促した」と強調。「多極化の中で朝鮮は核保有国としての地位を築きつつある。米国、韓国、日本が時代の変化に即した外交を展開できるかどうかで、朝米、朝日関係は転換していくだろう」と語った。

朱客員教授は中国から見た多極化時代の捉え方について、林准教授はバンドン会議からBRICSにいたるまでの、グローバル・サウスの発展と今後の方向性について語った。

※写真-報告するヴォロンツォフ部長