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「長生炭鉱」遺骨収容に向け意見交換会
【2025年04月22日】

海底炭鉱「長生炭鉱」(山口県宇部市)の遺骨収容に取り組む地元の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(刻む会)は4月22日、衆院第1議員会館で政府(厚生労働省、外務省)との意見交換会を国会議員も交えて開催した。
刻む会は「今こそ政府の支援が必要な時期に来ている」などとして、団体が実施する調査の安全を確保するため補強工事などへの財政的支援を行うことや、安全性への技術的支援を行うため潜水・港湾工事の専門家や国の担当者らの現地視察などを求めた。これに対して国の担当者は現時点での財政的支援や現地視察については「安全性に懸念があり対応可能な範囲を超えている」と回答した一方で、今後については「専門的な知見を要することなので、本件の性質を踏まえて対応を検討していく」と述べ、専門家の意見を踏まえて検討する考えを示した。
刻む会の井上洋子共同代表は、「国の回答は大きな前進だと捉えている。遺骨の収容に向けて国として何ができるのかを検討してほしい」と話した。
石破茂首相は7日、参院決算委員会で大椿ゆうこ議員(社民党)の質問に「危険があることを政府が承知していながら、作業は自己責任でというわけにはいかない」と答弁。「専門家同士の話し合いから活路が開けることもあるのではないか」と述べていた。
※写真-日本政府に遺骨収集をするよう訴える「刻む会」メンバー