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「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が懇談会・・・犠牲者の遺骨調査に協力を呼びかけ
【2024年12月11日】
「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(刻む会)」は12月11日、衆議院第2議員会館で「長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨調査・収容に関する水中探検家・伊左治佳孝氏との懇談会」を開催した。山口県の長生炭鉱では1942年2月3日に海底坑道の水没事故が発生。朝鮮半島出身の労働者136人、日本人労働者47人の計183人が亡くなっており、これまで「刻む会」が中心となって遺骨調査を続けている。
呼びかけ人を代表し社民党の大椿ゆうこ参議院議員があいさつ。事前に厚生労働省および外務省関係者と面会し、これまでの調査内容を伝達したと報告した。
「刻む会」の上田慶司事務局長が活動報告。「これまでの調査により、遺骨が残っていると思われる地点まで調査の目処が立った。来年1月末に始まる本格調査では、伊左治氏の力を借りて遺骨を発見し、韓国への遺骨返還を実現したい」と語り、支援を要請した。
伊左治氏から潜水調査の解説。「10月に事故後初めて坑道に入り、潜水調査した。岸辺にある坑道の入り口から坑道を約100~200メートルほど進んだ。遺骨は見つからなかったが、水中調査は可能であり、継続して潜水すれば遺骨の収容につながるはずだ」と語った。
社民党の福島みずほ参議院議員は「この間政府は『内部の状況が把握できないため、リスクが予測できない』という理由で調査に乗り出さなかったが、刻む会と伊左治さんの調査によって坑道の内部を大部分把握することができた。坑道は日々劣化しており、時間は残されていない。国会議員が超党派で結束し、政府を動かしていきたい」と語った。
※写真-遺骨調査について報告する伊左治氏