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尾澤孝司氏の控訴審、初公判で結審…意見書、嘆願書、証拠・証人申請 すべて却下
【2024年05月13日】
5月13日、東京高裁で尾澤孝司氏の控訴審第1回公判が開かれた。この裁判は、韓国サンケン電機労組の不当解雇撤回を求め、サンケン本社に対して申し入れを行った尾澤氏に対して、サンケン電気が「暴行」「威力業務妨害」などの罪をでっちあげ、不当逮捕・勾留させたもの。第1審では罰金40万円の不当判決が下り、尾澤氏はこれを労働運動、日韓連帯運動への弾圧であると抗議し控訴していた。
裁判では被告側が刑法、憲法、労働法などの観点から尾澤氏の無罪を主張する意見書を提出したが、裁判長はすべて却下。事件の端緒となったサンケン電気関係者の証人申請や、韓国サンケン清算人からの嘆願書も却下した。「次回が判決です」と述べた裁判長に対して傍聴席から次々と抗議の声が上がったが、裁判長は退廷をほのめかし恫喝したうえ、警備員を動員し強引に閉廷した。
裁判を傍聴した韓国民主労総のキム・ウニョン慶南地域本部長(韓国サンケン労組元副支会長)は「推定無罪の原則を無視して犯人扱いすることに侮辱を感じた。韓国の軍事独裁政権の法廷よりひどい」と怒りをあらわにした。
尾澤氏は裁判について「実質的審理をしないという最悪の結果だ。ふつう弁論はするのに、それさえもなし。このような不当な対応を跳ね返していきたい」と強調。継続した闘争を誓った。
※写真-今後の闘いへの決意を語る尾澤氏