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ブロンスンは「戦争司令官」だ
チャン・チャンジュン 韓神大統一平和政策研究センター長・「平和をこえて」政策研究所研究員
「統一ニュース」(5月12日)
ブロンスン駐韓米軍司令官が示した最近の一連の言動は、彼が単なる駐屯軍指揮官ではなく、東アジア全体を米国の戦争体系に統合しようとする「戦争司令官」としての本性をそのままさらけ出したものだ。
彼が提示した「キルウェブ(KiLL Web)」構想と戦時作戦権返還に対する高圧的態度は、大韓民国の主権を米国のインド太平洋戦略のための下部プラットフォームへと転落させる露骨な宣言だ。
「キルウェブ」構想:東アジアを単一の戦場とする危険な賭博
ブロンスンは東アジアの地図を逆に見る「east―up」観点を提示し、朝鮮半島と台湾海峡、南シナ海をひとつの「単一戦区(Single Theater)」として束ねると公言した。
特に、韓国と日本、フィリピンをリアルタイムで連結する「キルウェブ」は、標的識別から打撃まで「光の速度」で遂行する戦争ネットワーク。この体系が完成すれば、韓国軍の資産は米国の指揮・統制下に従属し、韓国の安保利益と無関係の域内の紛争に一方的に巻き込まれる「戦争の道具」となる危険が大きい。
戦時作戦権返還の拒否と主権無視の傲慢(ごうまん)さ
ブロンスンは米議会聴聞会で韓国政府の戦時作戦権返還のための努力を「政治的便宜主義」と誹謗(ひぼう)中傷し、事実上拒否する意志を明らかにした。彼は2029年初めを「条件達成のロードマップ」の時限だと設定したが、これは戦時作戦権返還の時期ではなく、返還のためには米側が要求する武器体系と力量を韓国側が確保していなければならないとする「宿題」を「検査」する時限に過ぎない。
次期米政府の出帆時期とぶつかる2029年を提示したのは、李在明(イ・ジェミョン)政権の任期内に戦時作戦権返還を実現したいとする韓国側の主権回復の熱望を、政治的不確実性の中に閉じ込め無力化しようとする高度な遅延戦術だ。「政治的便宜が条件に先立ってはならない」との彼の発言は、大韓民国国民の主権意志を一介の司令官が審査するという傲慢さの極致だ。
韓国を米本土防衛の「盾(たて)」であり「兵站(へいたん)基地」と規定
ブロンスンの構想において駐韓米軍の存在理由は明確だ。まさに「米本土防衛」である。彼は、韓国軍が北朝鮮(※正しくは朝鮮)に対する在来式抑止を専担し、米軍は戦略的柔軟性を土台に域内の軍事的競争に注力する2元化構造を提示した。
これは韓国を第1列島線(※中国の安保分野における概念。第1列島線は、九州を起点に、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島にいたるラインを指し、中国海軍・空軍の作戦区域・対米国防ラインとされる)内部の兵站(へいたん)・整備・再補給ハブとして改編し、米国のグローバル戦争を支える「兵站基地」として使用するという本心だ。加えて駐韓米軍内に新設された「戦略統合処(J10)」を通じた在来式・核統合(CNI)企画は朝鮮半島をいつでも核戦争の惨禍に追い込みうる危険千万な装置だ。
李在明(イ・ジェミョン)政権は「戦争司令官」の脚本を拒否しなければならない。
ブロンスン司令官が逆にして提示した東アジアの地図は、平和の地図ではなく、対決を固着化する戦争の設計図に過ぎない。彼が掲げる「現代化」と「条件」という修辞は結局、韓国の国防費を増額させ、米国製の先端資産を導入するようにし、わが国の領土と軍事力を米国の戦争プラットフォームとして固着化させるための名分に過ぎない。
大韓民国の軍事主権は米国の戦略的便宜に従い付与される恩恵ではない。米国の戦争体系に従属する「キルウェブ」の付属品になることを拒否し、わが国民の生命と主権を自ら守り抜くことができる独自的な安保戦略を確固として打ち立てるべきである。 李在明政権は「戦争司令官」ブロンスンの脚本を拒否しなければならない。
※写真-地図を逆にして示した「キルウェブ」構想



