情勢コーナー
民主改革進歩5党、選挙制度改革に合意…「国民の力」に参与呼びかけ
民主改革進歩5党、選挙制度改革に合意
6月3日投票の第9回全国同時地方選挙が近づく中、いわゆる民主改革進歩派の5党(与党「共に民主党」、祖国革新党、進歩党、基本所得党、社会民主党)の院内代表が4月2日、選挙制度改革に合意し、「政治改革完遂と憲政秩序回復のための共同宣言」を発表した。
共同宣言によれば、5党は基礎議会の大選挙区(※小選挙区は1選挙区から1人を、大選挙区は2人以上の議員を選ぶ。ここでは3人以上を指すものと思われる。なお中選挙区は日本独自の表現)を前回の2022年地方選挙時より拡大し、広域議会にも大選挙区の導入を推進するとし、広域議員の比例代表の比率を地域区に比して10%アップすることにした。5党は3日から実務協議体を稼働。制度改編のための法改正案を10日以前に国会本会議で処理するよう努力することにした。
共に民主党を除く4党は少数政党の参与を広げる政治改革を要求し、国会本館前で1カ月近くテント籠城(ろうじょう)を続けた。
共に民主党、「国民の力」に参与呼びかけ
共に民主党のパク・チウォン最高委員は3日、済州島で開かれた同党最高委員会会議で、前日に合意した選挙制度改革について「今日から実務協議体を稼働し、政治改革特別委員会(政改特委)を通じた立法と迅速な本会議処理を推進する」と報告した。
続けて「現在の(※第1党と第2党で議席を分け合うことが多い)2人選挙区中心の構造と比例代表議席の低い比重は大政党には有利だが、得票数と議席の乖離(かいり)を大きくし死票を増やし、多様な民意を議会に反映できていない」と指摘した。
特に「李在明(イジェミョン)大統領は候補時、市民社会と諸政党による5.9宣言で選挙における比例性の強化を約束した」とし、「その約束の制度的履行のために出帆した社会大改革委員会も代表制と比例性、多様性のための地方選挙制度改革を緊急課題として提示した」と強調した。
前日の合意について「共に民主党は目前の数議席でためらう代わり、民主主義という大義のために約束を守る道を選んだ」「この道は共に民主党と民主政府が歩んできた歴史でもある」とし、「完璧(かんぺき)ではなくても、民意に近い議会を構成しようとするこの間の努力と方向性が合意にも引き継がれた」と評価した。
パク氏は「今や課題は政改特委における国民の力の応答」だとし、「既得権に隠れて時間だけ引き延ばすのではなく、民意がきちんと反映される議会のために決断し、政改特委への参与を求める」と促した。
世論調査、「地方選は与党勝利」圧倒的結果
韓国社会世論研究所は4月8日、第20回定期世論調査(6~7日実施)結果を発表した。6.3地方選挙において「与党が勝利する」と展望した回答者は60.2%、「野党が勝利する」18.6%を圧倒した。李大統領の支持率も63.4%と最高値を更新した。政党支持率は、共に民主党50.6%、国民の力23.2%、祖国革新党2.2%、改革新党2.1%、進歩党2.0%、「支持政党はない」14.2%だった。
同研究所は結果について「李大統領と与党の支持が上昇しながら与党優位の構図がさらに固まっている」とし、「(※国民の力の地盤である)大邱・慶尚北道(+7.3ポイント」)と中間層(+3.9)でも支持が上昇傾向にあり、選挙結果に対する期待心理が作用しているとみられる」と説明した。また、危機状況への積極対応が李大統領の支持率を押し上げていると分析した。
選挙制度改革で「内乱勢力」の清算に拍車をかけよう
今回の5党合意は、古い政治の壁を崩し、民意をきちんと反映する政治の実現を願う国民の求めに応じた結果だ。市民社会と改革進歩政党の粘り強い闘いが共に民主党を動かした。前大統領・尹錫悦(ユン・ソンニョル)の罷免を実現した「広場」の勝利であり、「光の革命」の継続ともいえる。
選挙制度改革は政治改革の大きな柱である。これは憲政秩序を破壊しようとした「内乱勢力」を完全に清算する作業だ。進歩党のキム・ジェヨン代表は「内乱に立ち向かい民主主義を守るために連帯してきた価値が、政治改革へと継がれなければならない」と強調した。
選挙法改正はおおむね与野党合意で処理されてきたが、現在のところ国民の力は交渉に応じていない。選挙区確定の課題も含めて同党は積極的に協議に参与すべきだが、そうでない場合は5党で改正を処理するほかないだろう。
改革を国会で法制化し、地方選では「内乱勢力審判! 進歩政党躍進!」を実現しよう。
※写真-共同宣言を発表する5党代表ら
【参考】
全国同時地方選挙は、韓国における地方自治体である広域自治団体(特別市・広域市、道)の団体長(市長・知事、日本の都道府県知事に相当)と議会議員(日本の都道府県議会議員に相当)、基礎自治団体(一般市、郡、特別市・広域市の区)の団体長(市長・郡守・区長、日本の市区町村長に相当)と議会議員(日本の市区町村議会議員に相当)、17市道の教育監(日本の教育長に相当)を全面改選するために行われる選挙。国会議員の補選も同時に実施される。第8回は2022年6月1日、第9回は今年6月3日。
現行の選挙制度は、 単純小選挙区制(広域・基礎自治団体長)、地域区比例代表並立制(広域議会)、選挙区比例代表並立制(基礎議会)となっている。詳細は次のとおり。
広域自治団体長選挙:当該自治団体住民の直接投票で最多得票を得た候補が当選
基礎自治団体長選挙:当該自治団体住民の直接投票で最多得票を得た候補が当選(基礎自治団体が設置されていない世宗特別自治市、済州特別自治道は行わない)。
広域議会議員選挙:地域区(小選挙区制)と比例代表の並立制。
基礎議会議員選挙:選挙区(大選挙区制)と比例代表の並立制(基礎自治団体が設置されていない世宗特別自治市、済州特別自治道は行わない)。
教育監選挙:当該自治団体住民の直接投票で最多得票を得た候補が当選。教育監候補が党籍を保有することは法律上で禁止されている。
教育議員選挙:済州特別自治道でのみ実施。
(4月8日)



