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都内で「関東大震災 朝鮮人虐殺102年追悼行事」…日本政府に真相究明と謝罪を要求
【2025年09月01日】

関東大震災における朝鮮人虐殺から102年を迎え、都内各所で追悼行事が開催され、韓統連、韓青が参加した。
「日本と朝鮮を結ぶ全国ネットワーク」は8月29日、「関東大震災102年 朝鮮人虐殺の真相究明を求める」を開催した。「東京・平壌『虹の架け橋』」の江口済三郎代表が主催者あいさつ。朝鮮からは朝鮮人強制連行被害者・遺族協会の連帯メッセージが送られ、虐殺の真相を隠蔽・歪曲し、在日朝鮮人に対する差別を続ける日本政府を糾弾。過去清算と対朝鮮敵視政策の撤回を要求した。
各団体から活動報告。「関東大震災朝鮮人虐殺を検証する有志議員の会」「朝鮮人強制連行真相調査団」「朝鮮人虐殺の歴史を記憶し、朝鮮人差別に反対する朝・日大学一大行動-トルパプロジェクト」が国会・政府との交渉、全国各地での追悼行事の開催、学生による学習会やデモ行動などを報告した。集会アピール文を朗読。日本政府に対して虐殺の真相を受け入れ、植民地主義を克服することを要求した。
「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会」は31日、「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺102年犠牲者追悼大会」を開催した。一橋大学の田中宏名誉教授が主催者あいさつ。遺族あいさつでは朝鮮人犠牲者遺族の曺光煥(チョ・グァンファン)氏が登壇。日本政府に対して「朝鮮人に対する流言飛語がばらまかれたが、日本政府は何の反省もしていない。直ちに真相を認め、謝罪すべきだ」と強調しながら「韓国政府も特別法の制定など、引き続き努力してほしい」と語った。
韓国からの特別アピールでは「市民団体『独立』」が連帯あいさつ。特別法制定を要求する活動や日本大使館前での一人デモなど、韓国での取り組みを報告した。活動報告では「関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会」、「百年(ペンニョン)」、「1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動」、「Nikkei Decolonization Tour」が報告。横浜での虐殺に関する公文書の発見および横浜市との交渉、フィールドワークや学習会、美術展の開催、虐殺に関する各国市民へのアピールなどが紹介された。
主催者が集会アピールを朗読。日本政府に対して真相認定と謝罪、犠牲者の名誉回復を要求した。
29、31日の集会ではノンフィクションジャーナリストの安田浩一氏が講演。虐殺当時の資料などを紹介しながら「朝鮮人虐殺は自然災害によって起こったことではない。日本政府が植民地支配の中で行った朝鮮人に対する差別・弾圧が引き金となったのであり、日本政府に責任があることは明らかだ」「102年たった今でも植民地主義は克服されておらず、極右・差別排外主義勢力による外国人に対するヘイトは日々深刻化している。わたしたちは『殺さない、殺されない、殺させない』社会をつくるため、レイシズムを批判し、決別していこう」と語った。
「9.1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式実行委員会」は9月1日、「関東大震災 102周年 朝鮮人犠牲者追悼式典」を執り行い、参列者は朝鮮人犠牲者慰霊碑の前で追悼。韓統連の宋世一(ソン・セイル)委員長、李俊一(イ・チュニル)事務長、韓青中央本部の韓成祐(ハン・ソンウ)委員長が参列し献花した。
福岡では、総連筑豊支部の支援を受け、日本人有志が主催した「関東大震災102年追悼集会」が9月6日に開催され、韓統連の金利明(キム・イミョン氏)が参加。地域の在日同胞や日本人とともに犠牲者を追悼した。
※写真-あいさつする朝鮮人犠牲者遺族の曺光煥氏