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資料紹介

自主統一平和連帯 出帆宣言文

【2024年6月28日】

6・15共同宣言実践南側委員会は6月15日、ソウル市鐘路区仁寺洞の天道教中央大教堂で組織転換のための総会を開催し、同委員会の解散を決定すると共に、新しい組織として「自主統一平和連帯(平和連帯)」の発足を宣言した。

規約では平和連帯を「6・15共同宣言実践南側委員会の活動と成果を継承する」団体とし、「平和主権者である民の草の根の大衆運動組織として、朝鮮半島に深く内在する植民地主義と冷戦政治、分断と戦争体制を克服し、平和主権と自主統一の実現のために行動する常設的連帯組織」と規定した。

常任代表議長にイ・ホンジョン6・15南側委員会常任代表議長が、常任執行委員長にキム・ギョンミン韓国YMCA全国連盟事務総長がそれぞれ選出された。

平和連帯は総会後すぐさま「戦争反対 緊急平和大行進」を展開。総会場から乙支路とソウル広場を経て光化門前の市民公園まで、「対北ビラ・拡声器中止! 南北境界線での射撃訓練反対!」を訴えながら行進した。

統一ニュースの記事(6月15日)から平和連帯の出帆宣言文を紹介する。

出帆宣言文

分断80年を前にした今日、朝鮮半島は荒波に包まれている。

韓米政府の「力による平和」基調と対北圧迫政策が全面化され、北側は「南北関係が敵対的な二つの国家関係で固着化」したと宣言した。国家安保を口実に平和主権と生命安保を踏みにじる尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の暴圧的な政治が続く中、朝鮮半島の軍事危機は戦争以来、最高のレベルへと駆け上がっている。

民族のこれまでの努力を土台に分断と戦争の障壁を乗り越えることができる南北間の合意を成就したが、相手を「絶滅させる」という敵視政策を続けて行く限り、制限的な交流協力さえ続けることができなくなり、戦争の危機も深化するほかない。全世界的な多極化傾向の中でも、米国主導の覇権政策に対する協力、冷戦対決と戦争助長政策が重なり、主権と平和が深刻に脅かされている朝鮮半島の現実は、自主と平和のための一貫した努力と行動の重要性を切実に示している。

南と北、海外の3者連帯組織である6・15共同宣言実践民族共同委員会と南側委員会に結集し共に実践してきたわたしたちは、南北敵対関係の深化と3者連帯組織の解散という初めての状況に直面している。わたしたちは分断冷戦勢力と戦争政策に立ち向かい、より積極的な実践と行動へと進まなければならないということを痛感しており、今日、組織を転換する総会を経て「自主統一平和連帯」の発足を宣言する。

自主統一平和連帯は、分断史上初めて広範囲な各界各層が結集し結成した常設的な統一運動連帯組織である6・15共同宣言実践南側委員会と民族共同委員会の成果を継承し発展させていく。自主と平和、統一の志向の下、平和主権者である民の草の根大衆運動を盛り立てる組織として、植民地主義と冷戦政治、分断と戦争体制を克服しようとする全国各地、各界各層の団体と人士が大きく結集する自主平和統一運動の拠点組織としてそびえたつであろう。

自主統一平和連帯は不平等な韓米関係の改善と平和主権の実現のために総力を尽くす。分断を強要し戦争と冷戦政策を持続してきた従属的韓米同盟、在韓米軍問題の解決のために積極的に行動する。

自主統一平和連帯は朝鮮半島に74年間、持続している戦争を終え恒久的な平和体制を構築するために努力する。戦争を助長する敵対行動の中止と平和協定の締結を促す一方、韓米日覇権同盟ではなく東北アジア平和協力の実現のために行動し、国防費の削減と人類共同体の課題である気候、環境、福祉への協力を強化していく。

自主統一平和連帯は冷戦対決を強要する各種の政策を清算するために努力する一方、その結果として平和と統一を志向する法と制度の整備が成されるよう積極的に行動する。分断問題の平和的解決、南北和解協力の復元と統一の実現は朝鮮半島の当事者として決して放棄できない宿願である。南北関係を再び統一を志向する関係へと転換し、分断を克服するために最善の努力を傾注する。

自主統一平和連帯はこの地に依然として深く根をおろした帝国主義、植民地主義の残滓を清算し日本の軍国主義復活を阻止し、独島など領土主権と日本軍性奴隷制、強制動員問題の解決など、歴史正義を実現するために各界と緊密に連帯し実践していく。

自主統一平和連帯は分断冷戦意識とアカ攻撃、植民地主義に立ち向かう世論形成と力量強化を積極的に推進し、各界各層との連帯、同胞連帯、国際連帯などを重層的に図っていく。当局間の上層部の合意に委託するのではなく、平和、統一問題の当事者であり主権者である民の力を通じ、朝鮮半島に深く根付いた分断、冷戦、戦争体制を崩すという平和主権意識を強化し、これを行動へと集めていく。

ただの一度も外勢の侵略に屈服せず、一瞬たりとも自主と民主、統一に向けた努力を止めなかった民族の血と汗が歴史のひだに込められている。自主独立と民主主義の実現、平和統一に向け不断に努力した民の実践的な歴史を土台に、民族が共同で築き上げた南北合意の精神に立ち、分断の克服、自主と平和の実現のために共に手を取り合って行動しよう! 分断と戦争の障壁を崩し平和主権と自主統一を成就し民族史の新しい地平を大きく開いていこう!

2024年6月15日

自主統一平和連帯

原文 https://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=210912

※写真-「自主統一平和連帯」出帆式