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「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」が院内集会を開催
【2024年06月11日】
「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」は6月11日、「6.11院内集会 国連・ビジネスと人権に関する指導原則から問う! 強制動員企業の人権感覚と企業倫理」を開催した。
シンポジウムでは「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」の中田光信氏、「移住連」の鳥井一平共同代表理事、神奈川大学の山崎公士名誉教授が登壇。
中田氏はILO条約に関して解説。「ILO条約では企業による強制労働の撤廃が目標として掲げられている。日本性奴隷問題や戦時産業強制動員問題はILO条約違反として何度も解決するように求められている」と強調した。
鳥井氏は外国人技能実習制度の問題点を中心に報告。「技能実習制度は表向き実習とされているが、実態は奴隷労働と言うに等しい劣悪なものだ」と指摘。「強制労働など、過去の問題をきちんと捉え反省してこそ、現在の問題も解決することができるだろう」と語った。
山崎氏は2011年に国連で採択された「ビジネスと人権に関する指導原則」について報告。「現在、グローバル・ノース諸国や多国籍企業は人権侵害から労働者を保護する指導原則を尊重・順守する姿勢を示している」と解説。「強制動員問題の被害者が救済されていない以上、現在も続いている問題だ。企業に対して指導原則を順守し、問題解決を要求するアプローチが必要だろう」と語った。
韓国から民族問題研究所の金英丸(キム・ヨンファン)対外協力室長がオンラインで参加。韓国の強制動員裁判の現状を報告し、「国際的な連帯により企業倫理をより周知させ、企業を追い詰めていきたい」と主張した。
※写真-報告する中田氏