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尹・李会談…民主党「尹大統領に国政刷新の意志はない」…民意に背く尹政権は退陣しろ
【2024年5月10日】
尹大統領・李在明代表、初会談
尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は４月２９日、大統領室庁舎で第一野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）代表と会談した。尹大統領が２０２２年５月に就任して以来、李氏と会談するのは初めて。会談は１０日に実施された総選挙で与党「国民の力」が大敗したことを受け、尹大統領が１９日に李代表に電話をかけて提案し、実現した。
李代表は会談で「国政基調の転換を求める総選挙の民意を尊重してほしい」とした上で、国会で可決した法案に尹大統領が相次いで拒否権を行使したことついて、「行政の権力で国会と野党を屈服させようとすれば国政の成功は容易ではないと考える」と批判し、国会の決定を尊重するよう求めた。李代表は海兵隊兵士の殉職事件に絡んで捜査に圧力がかけられた疑惑を特別検察官に捜査させる法案（特検法）、ソウル梨泰院で１５９人が死亡した惨事を巡る特別法、金建希（キム・ゴニ）大統領夫人の株価操作疑惑などに関する特検法などの受け入れを要求したが、尹大統領は難色を示した。民生回復に関連して共に民主党が提案する国民への生活支援金給付についても尹大統領は優先課題があるとして事実上拒否した。
大統領府によると両者は今後も「しばしば会う」ことで合意し、国民生活が最も重要な懸案であるという点や医学部定員増の必要性に関しては認識が一致したという。
民主党「尹大統領に国政刷新の意志はない」
同会談を巡り、共に民主党の朴省俊（パク・ソンジュン）報道官は記者会見で、「大きな期待をしていたが（尹大統領の）変化が見られなかった」とし、「状況認識があまりにも安易で今後の国政が懸念される」と批判した。朴氏は「意思疎通の必要性で一致し、今後も意思疎通を続けることにした」としながらも、「（尹大統領に）国民生活を回復させ、国政基調を転換するという意志がなさそうだった」と述べた。朴氏によると李代表は会談について、「もどかしく物足りなかった」とし、「意思疎通の最初のページを開いたという意味があったと考えなければならない」などと話したという。
同党は３０日、会談の結果により「尹大統領に国政刷新の意志はない」と判断し、５月臨時国会から予定通り海兵隊兵士殉職事件特検法などを推進することにした。
民意に背く尹政権は退陣しろ
尹大統領は公判中の政治家とは会わないとして李代表との会談をかたくなに拒否してきた。しかし総選挙で国民の厳しい審判を受け、何とか立て直しを図らなければと苦慮する大統領府は、李代表が求めていた会談に応じ、そこで「協議と協力のポーズ」を示すことが以後の国政運営で得策だと考えたようだ。会談の結果は予想した通り。会談前は李代表の意見に十分に耳を傾けるとしていたにもかかわらず、「国政基調の維持」に固執する尹大統領は自らの主張と弁明を長々と繰り広げ、何ら変わらぬごう慢な姿勢を引き続き露呈し、野党と国民を完全に失望させた。民意に背き国民と対立する政権は退陣しなければならないことをはっきりと示した。
※写真－会談する尹大統領（右）と李在明代表
