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都内で討論集会「日韓『政治決着』のその先へ-強制動員問題の解決を求めて」を開催
【2023年05月27日】
「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」と「ノー!ハプサ」は5月27日、都内で討論集会「日韓『政治決着』のその先へ-強制動員問題の解決を求めて」を開催した。
韓国から太平洋戦争被害者補償推進協議会の李煕子(イ・ヒジャ)共同代表があいさつ。26日に判決が出たノー!ハプサ(合祀)2次訴訟控訴審について報告した。「原告の主張が一切受け入れられない不当判決だ」とし、日本政府に謝罪を要求した。
討論集会では民族問題研究所の金英丸(キム・ヨンファン)対外協力室長、ジャーナリストの青木理氏、小説家の中沢けい氏が登壇。強制動員問題解決にむけて意見交換した。
金室長は尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が提案した強制動員問題「解決策」について「韓国国内では厳しく批判されている」と指摘。背景として米国主導による韓米日軍事同盟の強化をあげ「今回のことで戦後補償問題は終わらない。尹政権退陣も視野にいれながら、最後まで闘っていきたい」と語った。
青木氏は日本の右傾化について「安倍政権以降、日本の政治、社会が大きく右傾化した。嫌韓感情、ナショナリズムが浸透している」と述べ、「日本の韓国に対するかたくなさは弱さの証明だ。きちんと向き合うべきだ」と語った。
中沢氏は「この間、朝鮮人労働者の足跡を訪問したが、日本政府は群馬の朝鮮人労働者慰霊碑など、植民地の痕跡を消し去ろうとしている」と批判。「植民地支配の清算は現在、世界的テーマとなっており、日本は機会を逃すべきではない」と語った。
質疑応答後、金室長は「強制動員問題は1965年の韓日条約体制を守ろうとしている人たちと、私たちとの対決だ。この問題は政治決着で終わらない。今日の集会を今後の一歩を踏む出す契機としていきたい」と決意を語った。
※写真-報告する金英丸室長