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都内で公開討論会を開催…在日韓国人良心囚救援運動について振り返る
【2023年05月11日】
5月11日、在日韓国人良心囚の記録である「在日韓国人スパイ捏造事件-11人の再審無罪への道程」が出版されたことを記念し、立教大学平和・コミュニティ研究機構が同大学で公開講演会「在日韓国人 スパイ捏造事件の傷跡」を開催した。
研究機構の李朎京(リ・リョンギョン)研究員が講演。本の題材となった1977年の「スパイ事件僑胞投資家偽装間諜事件」と、被害者である姜宇奎(カン・ウギュ)氏が2016年に再審無罪を勝ち取るまでの救援運動の歴史を解説した。李研究員は「真実と和解のための過去事整理委員会に申請したが、当時は資料が揃わずなかなか進展しなかった。救援運動が保管していた資料が、当時の事件を証明する貴重な証拠となり、再審無罪につながった。無罪を勝ち取るに当たり、救援運動が果たした役割はとても大きい」と評価。今後の韓国政府の課題として△冤罪事件の全数調査△公式謝罪△再発防止をあげた。
著者であり、被害者遺族である金祜廷(キム・ホジョン)さんが発言。「再審無罪まで申請から10 年かかった。10年の間に闘ってきた闘いの過程を残し、事件の真相究明をしたいと思い、本を執筆した。この本を通じて平凡な市民が連帯し、真実と正義を守り、平和を作っていくきっかけとなって欲しい」と語った。
同じく被害者遺族である姜菊姫(カングッキ)さんが発言。「平凡な家族が国家権力によって一瞬にして地獄に落とされてしまった。救援運動は韓国と日本の歴史的な連帯運動である。40年間支えてくれている救う会に感謝したい」と語った。
※写真-報告する李朎京研究員