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『週刊韓国ニュース』第210号(2019.6.14)

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●ハンギョレ新聞、韓統連の名誉回復を求めるコラムを掲載
「いまだに『反国家』のレッテルに縛られる『反独裁』闘争と韓統連」

昨年12月に2回にわたり韓統連の名誉回復に関する特集記事を掲載したハンギョレ新聞が6月10日、韓統連に対する「反国家団体」規定の不当性と名誉回復を求めるコラムを掲載した。要旨を紹介する。

朴正煕(パク・チョンヒ)政権時代の44件、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権時代の46件のねつ造スパイ事件に対し、この間の再審で無罪が宣告された。

その中でも、1977年の在日同胞留学生「金整司(キム・ジョンサ)事件」は特別だ。1980年の光州抗争に際して、「内乱陰謀の背後操縦者」として拘束された野党指導者・金大中(キム・デジュン)氏に死刑を宣告する口実になった韓民統(韓国民主回復統一促進国民会議、在日韓国民主統一連合(韓統連)の前身)を、反国家団体にでっち上げた最初の判決だからだ。

金整司氏は、韓民統の工作員から指令を受けたというスパイ罪で10年刑の宣告を受けたが、そもそも「韓民統がなぜ反国家団体なのか」については裁判で扱われなかった。韓民統の人士は、その時まで誰も裁判に付されなかったためだ。

拷問で事件をねつ造した軍事独裁政権時代、検察の起訴状を丸写しする「コピー判決文」は日常茶飯事だった。「反国家団体の韓民統」という文言は、金整司氏への「コピー判決文」にたった1行入れられたために判例として残り、金大中氏への判決でも問い質すこともなく再び引用された。1972年の維新クーデター直後に国外で韓民統結成を推進した金大中氏を拘束し、反維新闘争を防ぐための工作だったという韓洪九(ハン・ホング)教授の分析は説得力がある。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代、国防省の過去事真相究明委員会も明らかにしたように、「反国家団体」の根拠になった日本で活動する中央情報部捜査官による「領事証明書」と、正体不明の「自首スパイ」による法廷証言も、やはり「穴だらけ」だった。「真実・和解のための過去事整理委員会」は、韓民統を「反国家団体」とする根拠がないとし、国家の謝罪と名誉回復措置を決定しようとしたが、李明博(イ・ミョンバク)政権に代わり頓挫した。大統領任期中も「反国家団体の首魁」容疑を晴らせなかった金大中氏は、2004年に再審で内乱陰謀罪の無罪判決を受けたが、「首魁」容疑については無罪に代わる赦免を理由に免訴判決(刑事裁判で公訴権の消滅を理由に、有罪・無罪の判断をせず裁判を打ち切ること)を受けた。韓統連は今も「反国家団体」のままだ。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今年の3・1節の演説で、「アカ攻撃」から脱し理念の敵対を解消しようと訴えた。それならば、反独裁闘争を「反国家」のレッテルで縛りつける時代錯誤的な状況を解消しなければならない。軍事独裁政権への反対運動を「親北」のレッテルで抑えつけた30年前の領事証明書のように、パスポートの発給さえ拒否しているのは現政権の責任だ。G20出席のため6月29日に訪日する文大統領が、韓統連の汚名を必ずや晴らしてくれることを望む。

ハンギョレ新聞 金利澤(キム・イテク)論説委員