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『週刊韓国ニュース』第193号(2019.2.1)

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●ハンギョレ新聞、韓統連が受ける差別と冷遇について続報-「韓民統は反国家団体」演出は中央情報部

ハンギョレ新聞(2018年12月15日土曜版)に掲載された特集記事<「韓統連は反国家団体」、中央情報部の演出に踊らされる公安検事>を抜粋・要約して紹介する。全文は民族時報(2月1日号)に掲載。

韓統連(1989年に韓民統から組織改編)に国家保安法上の反国家団体というレッテルが貼られたのは1978年、朴正煕(パク・チョンヒ)維新独裁が終えんに向かっている時だった。その年の6月、韓国大法院(最高裁)が在日同胞留学生の金整司(キム・ジョンサ)氏(当時、ソウル大1年)にスパイ容疑で懲役10年を宣告した直後、当時のマスコミは一斉に「最高裁が韓民統は『反国家団体』という判決を下した」と報道した。

中央情報部(現国家情報院)は「金整司事件」を検察に送る2日前に記者会見を開き、日本で活動したという「大物スパイ」尹孝同(ユン・ヒョドン)を登場させた。尹は「韓民統は北朝鮮の指令を受けたスパイ集団」などと主張した。裏付ける根拠や物証が一つもなく反証できる主張だったが、尹は金整司氏の裁判で検察側証人として同様の発言を行い、その証言は韓民統を「反国家団体」にでっちあげるのに、決定的な証拠として活用された。

反国家団体と規定するためには、その団体が「政府をせん称したり、国家の変乱を目的とする」ことが証明されなければならない。しかし、韓民統の綱領・規約のいずれにもそうした言及はない。韓民統の実際の活動も金大中(キム・デジュン)救出・釈放運動、維新反対デモ、民主化運動が大部分だった。

2010年に真実和解委員会は「韓民統に対する『反国家団体』規定は不当であり、是正する必要がある」と報告書をまとめたが、保守系委員らが票決でこれを霧散させた。また、2011年に開始した「金整司」事件の再審では、裁判所は金整司氏に無罪を宣告したが、「反国家団体」規定については巧妙に避けた。

こうした経緯を受けて、韓統連の名誉回復にかかわってきた李(イ)インラム、林鍾仁(イム・ジョンイン)弁護士は次のように主張する。「韓統連メンバーは基本的人権を侵害されている。国家人権委員会を通じた解決策を検討する」(李)。「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が韓統連メンバーの無条件帰国措置(2003、04年)を決断したように、文在寅大統領の政治決断が必要だ」(林)。林弁護士はまた「民主化運動をした方々に報償やそれにふさわしい待遇を与えられなくとも、差別をしているのは私たちの良心にかかわる問題」と強調した。