在日韓国民主統一連合

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更 新 日:2012年6月23日(土)

最新号 第1225号(12.06.15付)を掲載しました

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民族時報のご案内

統一マダン生野、神戸開く(12.06.15)

「朝鮮半島に平和と統一を」

 六・一五共同宣言発表十二周年を迎え、三日に「民族はひとつ、祖国はひとつ、同胞はひとつ、第十九回統一マダン生野」(主催:同実行委員会)が大 阪市生野区の新今里公園で、「第十六回統一マダン神戸」(主催:同実行委員会)が神戸市長田区の若松公園でそれぞれ開かれた。地域同胞や日本の市民らが多 数参加し、多彩な出し物が発表されたほか、さまざまな屋台が並び、参加者らでにぎわった。

 統一マダン生野では、地域同胞や日本の市民ら約三千五百人が参加し、東大阪朝鮮中級学校民族楽器部メンバーの演奏、沖縄民謡、朝鮮舞踊が披露された。

姜明寿実行委員長(韓統連大阪本部副代表委員)は「一日も早く南北の軍事緊張を緩和させ、停戦協定から平和協定に転換させなければならない。統一マダン 生野から、その声をあげていこう」とあいさつした。社民党の服部良一衆議院議員が連帯あいさつしたほか、北側オリニ栄養パン工場韓国事業本部からアピール があった。

続いて、世界的なパフォーマーである金昌幸さんのディアボロ(大道芸)とラップが披露された。  特別ゲストにモンダンヨンピル(ちびた鉛筆)共同代表の権海孝さん(俳優)のトークショーがあり、韓国内でのモンダンヨンピルの活動紹介や、民族教育へ の思いを語った。また大震災で被災した東北朝鮮初中級学校から招いた金鉉太先生と生徒三人が、全国の同胞や日本人から送られた支援に感謝を述べた。

最後に、韓青大阪府本部がプンムル(民族楽器演奏)を発表、参加者全員で「ウリエ・ソウォン」を合唱した。

会場には焼肉、ビール、チヂミなど各種出店が並び、ウリ選挙在日参与センターが会場周囲にのぼりを立ててブースを設置、地域同胞に十二月の韓国大統領選挙への投票を訴えた。

 統一マダン神戸では地域同胞ら約三千人が参加した。

崔孝行実行委員長(韓統連兵庫本部代表委員)は「阪神・淡路大震災を経験した私たちは、東北の被災者のみなさんに震災後の日々をともに生きる者として、 私たちの心と力を届け続けていこう」とあいさつし、「朝鮮半島では軍事的緊張が高まっている。在日同胞も韓国大統領選挙に投票できるようになり、私たちの 一票が朝鮮半島の平和と統一を作り出す」と投票を呼びかけた。

北側オリニ栄養パン工場韓国事業本部関係者のあいさつや韓青・朝青の共同アピール、ウリ選挙在日参与センターのアピール、朝鮮高校無償化問題に関するアピールが行われた。

ステージでは韓青兵庫県本部のプンムルなど多彩な文化発表があったほか、会場周囲にはチヂミなどの韓国料理や世界各国の料理の屋台が並んだ。

神戸市長田区在住の成某氏(五十三歳)は「実行委員会の努力で毎年このようなすばらしいマダンが開かれ、すごいことだと思う。これからもがんばってほしい」と語った。

両統一マダンには、六・一五共同宣言実践日本地域委員会が後援した。
 

 


韓統連・会員団体関連(12.06.15)

韓日軍事協定、防衛省に抗議行動

韓日両政府が進めている軍事情報包括保護協定 (GSOMIA)と物品役務相互提供協定(ACSA)など韓日軍事協定の締結に反対して、韓統連や日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)、許すな! 憲法改悪・市民連絡会などでつくる二〇一二年三・一集会実行委員会のメンバーは五月二十五日、東京都市ヶ谷の防衛省に申し入れ行動した。

メンバーらは、防衛省前でそれぞれアピールし、同協定締結の動きに抗議するとともに、即時中止を求めた。韓統連から朴南仁副事務総長が参加し、アピールした。また同協定締結に反対する韓国の市民団体のメッセージも紹介された。

この後、日韓ネットの渡辺健樹共同代表が野田首相と田中防衛大臣あての申し入れ書を読み上げ、同関係者に手渡した。

当初、五月末に韓国の金寛鎮国防部長官が来日し、同協定を締結する予定だったが、日本軍「慰安婦」問題の解決が進まないことに加えて、野党や市民社会団体の激しい反対で、金長官は訪日を延期した。


韓国語教室の開講式

韓統連大阪本部生野支部は5月16日、12年度春期韓国語会話教室の開講式を開いた。金昌秀代表委員は「生野支部では、受講生の皆さんに母国語を学ぶ機 会や民族に触れ合う場を提供しており、正しい祖国観を身につけていただきたい」とあいさつした。11年度秋期受講生に修了証を授与した後、新規受講生が紹 介された。教室は毎週1回、6か月間。クラスは入門クラス(月曜日午後5時45分~)、初級Aクラス(月曜日午後8時~)、初級Bクラス(水曜日午後7時 半~)、中級Aクラス(火曜日午後8時から)、中級Bクラス(火曜日午後7時半から)の5クラス。受講料は22000円。問い合わせは、 06―6711―6377(韓統連大阪本部)まで。


【主張】6・15宣言12周年に際して(12.06.15)

 統一を渇望する南北、海外の同胞にとって李明博大統領はもはや憎悪の対象でしかない。最大の理由は正しい歴史認識をまったく持たない李大統領が民族の歴史を逆行させてしまったからだ。

悠久五千年といわれる祖国の歴史のなかで最も不幸な出来事のひとつは新羅が唐と結託し、百済と高句麗を滅亡させたことである。古朝鮮の後えいとして旧満 州と朝鮮半島には高句麗、百済、新羅の三国が勃興してきた。この三国の人々が互いに交流する場合、通訳などは必要なかった。すなわち三国は共通の言語を 使っていたのだ。あわせて高句麗を創建した朱蒙の子息が旧満州から南下し、朝鮮半島に至り百済を建国した。また後進であった建国初期の新羅を発展させるた めに、同族の高句麗は兄の立場でこれを大いに協助したという。三国は同じ言語と血統で結ばれた同族であった。これに対し、唐はわれわれとは言語も血統も まったく異なる国家だった。七世紀、隋に代わって中国に覇権を立てた唐は建国早々、侵略の矛先を高句麗に向けた。だが唐の侵略戦争は高句麗の徹底抗戦に よって失敗に失敗を重ねた。

一方、領土欲に駆られた新羅は百済と激しく抗争していた。新羅は当初、高句麗に支援を求めたが拒否されるや、唐に援軍を懇願した。結局、唐軍は新羅の外 勢依存の政策につけこんで新羅軍を先兵にして朝鮮半島に侵入し、百済と高句麗を滅亡させた。さらに唐は朝鮮半島全域の覇権をうち立てようと新羅さえも攻撃 した。この危機に際し、百済と高句麗の遺民が新羅に対する恨を押さえて同族愛の立場を鮮明にした。彼らは新羅に対する反撃を中止して新羅軍に合流し、つい には唐軍を排撃した。こうして民族の大同団結の力によって唐軍をピョンヤン以北に追いやり、辛うじてわが民族は独立を維持できたのだ。しかし新羅の外勢と 結託して同族をつくという背信行為による代価はあまりにも大きく、わが民族はピョンヤン以北の広大な領土をいったん失うことになった。嘆かわしいのは背信 行為を行おうとする輩(やから)が今もいることだ。

六・一五南北共同宣言はそれまでの南北対立の時代に終止符を打ち、「わが民族同士」の精神で南北の和解と協力の時代、ひいては自主統一の道をきり開こう とした歴史的な宣言である。二〇〇〇年の宣言発表から十年近くの間、宣言の履行によって南北関係が大きく改善され、内外の同胞は近づく自主統一の実現に胸 膨らませてきた。しかし五年前に登場した李政権は六・一五共同宣言を全面否定し、南北関係を再び厳しい対決状態に置いた。

七世紀の新羅の背信行為と今世紀の李大統領の同族対決政策とが重なってみえる。歴史の教訓に照らしても、外勢の米日と結託して同族の北韓を崩壊させよう とする李政権をこれ以上放置することはできない。李大統領の退陣が六・一五共同宣言を復活させる第一歩になることだけは確かである。


<6・15宣言12周年・6月抗争25周年>関連(12.06.15)

6月抗争25周年、ソウル市庁前で記念大会

抗争精神完成へ、大統領選挙勝利誓う

 六・一〇民主抗争二十五周年を迎えた十日、ソウル市庁前広場で「六月の完成、九九%の勝利」をテーマに「六月抗争二十五周年記念大会」(六月抗争二十五周年行事国民推進委員会の主催)で開かれ、国会議員や市民社会団体関係者、市民ら約千五百人が参加した。

大会では、全国女性連帯の孫美姫代表、民主労総の鄭義憲首席副委員長、韓国労総の金ドンマン常任副委員長が宣言文を朗読し、「新しい大韓民国を作るた め、第二の六月抗争を始めよう」と訴えた。そのうえで、▽政治的民主化を社会経済的民主化へと発展させる▽全国民が幸せな新しい国を建設する▽平和で正義 の国を建設する▽連帯と福祉の社会を実現する▽朝鮮半島の平和のための連帯を強化する▽環境的社会経済構造を建設する、などを決議した。

続いて、同推進委員会の咸世雄常任代表があいさつし、「皆がともに手を握り、十二月の大統領選挙では六月民主共和主義の実現と勝利のために力を合わせることを誓おう」と強調した。

韓国進歩連帯の李康実常任代表は「抗争の街で一つに集まったように、民主進歩勢力は堅く団結し、守旧勢力の政権延長を阻止しよう」「六月民主大抗争の精神を完成しよう」と訴えた。

民主統合党の李ヘチャン代表は「経済民主化、普遍的福祉、朝鮮半島の平和を実現する第三期の民主政府を作らなければならない」と語った。統合進歩党の姜 基甲革新非常対策委員長は、大統領選挙での政権審判と進歩的政権交代を強く訴え、「思想弾圧には真っ向から立ち向かう」と語った。


6・15宣言12周年記念シンポ開催

徐勝教授が基調講演

六・一五共同宣言実践民族共同委員会(金祥根、金朎星、郭東儀共同委員長)は一日、共同報道文を発表。「六・一五共同宣言発表十二周年を迎えて、金剛山 で民族共同の統一行事を盛大に開催する方向で協議した。しかし、南側政府は依然として六・一五民族共同行事を許可することはできないという立場に固執し、 南北・海外実務接触に参加した南側委員会の代表団に、様々な政治的圧力を加えてきた」とし、「六・一五民族共同委員会は、南側政府の不当な接触拒否と悪ら つな同族対決政策によって南北・海外代表が一か所に集まることができなくなった状況で、六・一五共同宣言発表十二周年記念行事を南北・海外の各地域で行う ことにした」と明らかにした。

海外側委員会は、各地域で記念行事を行う。日本地域委員会は「六・一五共同宣言発表十二周年記念シンポジウム―運命の二〇一二年、平和と統一の新たな局面をどのように開くか」を開き、徐勝・立命館大学特任教授の基調講演をもとに討論を行う。

シンポは十九日午後六時(開場は午後五時半)から、東京都北区王子の北とぴあで開く。参加費(資料代)は千円。問い合わせは、六・一五日本地域委員会事務局(03―6750―2615)まで。


平和と自主統一のための時局アピール

  汎民連南側本部や韓国労総、四月革命会など十八の市民社会団体は五月二十三日、ソウル市内で李明博政権の五・二四措置二周年を迎え、「五・二四措置撤回、 対北敵対政策廃棄、韓米軍事演習中止、六・一五、一〇・四宣言履行―平和と自主統一実現のための時局アピール」を発表した。要旨を紹介する。

かつて民族の和解と協力、平和と統一繁栄へと向かっていった南北関係が、今日に至っては百薬も効かない極限の対決状況に陥りました。

実際、戦争をほうふつとさせる韓米合同軍事演習が四年間、波状的に強行され、北を刺激する発言が連日わき起こっています。北の軍事行動と従北左派論争を助長することが、セヌリ党の執権を狙う不純な政治的計算によるものだということは、幼い子供も皆知っている事実です。

青瓦台の権力の座は交代させられても、民族は永遠であり、統一の民意は常にとうとうと流れています。

ここに戦争の危険を根本的に除去して、南北共同宣言で和解と統一をなし遂げようという切迫した念願を込めて、時局要請文を申し上げます。

第一に、南北が最悪の対立局面に達したのは、李明博政権が六・一五共同宣言、一〇・四宣言に背き、体制対決に乗り出したことによります。

南北共同宣言は、昨今の軍事衝突危機を解消し、平和統一と繁栄へ向かう唯一の出口です。政権が変わったとしても、信義と誠実の義務を果たす責任があります。

第二に、統一問題は政権維持の政略的手段ではなく、祖国と民族の運命がかかった問題です。

分断は対決そのものであり、停戦協定は戦争行為の一時的な中断状態であるため、統一問題をどのように扱うかにより民族の運命が左右されます。ゆえに南北 は自主・平和統一・民族大団結の祖国統一3大原則、南北間の和解と不可侵および交流・協力に関する合意書、六・一五共同宣言と一〇・四宣言などの歴史的合 意を通じて、政治軍事的対決の終息と民族和解、緊張緩和と平和保障、多角的交流協力と民族共同の利益と繁栄の事業、平和統一の実現などを合意してきまし た。これが愛国であり民族愛です。統一が飯であり平和です。

第三に、五・二四措置を即時廃棄しなければなりません。

五・二四措置はばく大な経済損失であるだけでなく、対話と交流協力を遮断し、対決と不信を助長するだけです。五・二四措置はもう一つの休戦ラインであり、分断の障壁です。

第四に、親米は滅びの道であり、自主は民生と平和統一へ向かう道です。

全世界で打ち上げられた衛星の数が六千を超える今、最近アリラン衛星三号を打ち上げた政府が、唯一、北の宇宙空間主権と実用衛星保有権を否定し、対北制裁に出たことは自家どう着にほかなりません。

第五に、民衆の力で、「わが民族同士」で反統一勢力を審判し、統一の世の中を切り開きましょう。

民族自主、愛国愛族のすべての良心よ、近づきつつある六・一五、八・一五のたびに、統一闘争の喚声を大きく結集していきましょう。平和と統一、民主民権 と民生の回復のために「団結すれば勝ち、分裂すれば滅びる」が真理であることを改めて胸に刻み、再び反統一・反民主・反民衆政権が足を踏み入れられないよ うに、この五年間の暴政への怒りを結集して、二〇一二年を何としても勝利の年にしていきましょう。そして、戦争と分断の時代を終わらせ、平和と統一の時代 を力強く切り開きましょう。

一、民衆が先頭に立ち、わが民族同士で大団結し、六・一五共同宣言、一〇・四宣言を固守履行しよう。

一、南北関係を破たんさせ、軍事衝突をあおる戦争対決政権を審判しよう。

一、南北関係破たんの決定版、五・二四措置を解除せよ。

一、停戦協定を廃棄し、平和協定を締結せよ。

一、側近の不正、違法査察、これ以上我慢できない。李明博政権は出ていけ。

一、国民の血税を降り注ぎ、朝鮮半島を戦場にしようとする韓米軍事同盟を解体せよ。

一、統合進歩党への公安弾圧をやめさせ、進歩改革連帯で大統領選挙に勝利しよう。

一、千秋の恨を晴らそうとするならば、団結して闘争し、闘争して勝利しよう。

二〇一二年五月二十三日


【論説】韓国政界に吹き荒れるマッカーシー旋風(12.06.15)

野党連帯阻むため思想攻撃

統合進歩党内の比例代表候補予備選挙の不正問題を口実とした、李明博・セヌリ党政権の進歩勢力に対するマッカーシー旋風が吹き荒れている。警察が統合進歩 党の党本部を襲撃し、党の生命線ともいえる党員名簿が入ったサーバーを押収した。朝中東(朝鮮日報、中央日報、東亜日報)など保守マスコミは連日、「従北 左派」などと進歩勢力に対して思想攻撃している。李明博大統領は「わが内部の従北勢力が大きな問題だ」として国論の分裂を助長しており、セヌリ党は統合進 歩党を「従北勢力」とば倒し、先の総選挙で当選した李石基、金在妍議員に辞任圧力を加えている。

「従北左派」攻撃の矢は、民主党にも向けられている。十二月の大統領選挙を前に李明博・セヌリ党政権は、進歩勢力を「従北左派」として国民世論を誤導し、野党連帯を阻止して再執権をたくらんでいる。

統合進歩党の比例候補不正問題

五月三十日、国会が開会し、統合進歩党の比例候補として当選した李石基、金在妍議員が登院した。ついに自主・民主・統一のために先頭に立つ国会議員が誕 生したのだ。しかし、二議員は統合進歩党の新主流派とセヌリ党、朝中東など保守マスコミの「自発的辞退」「除名」という集中砲火を受けている。

統合進歩党の事態は、今年三月の比例代表選定のための党内投票で比例順位一位の尹今順候補と九位の呉オンマン候補の比例順位問題から始まった。呉候補が 尹候補の票が多く出た十七の投票箱を調査することを提起、これに対し、代表団(李正姫、柳時敏、沈サンジョン、趙俊虎共同代表)は不正疑惑および比例順位 変更問題を解決するために趙共同代表を委員長とする真相調査委員会を構成した。しかし、真相調査委が現場の投票箱の調査と不正該当地域、関係者に対する真 相究明をしていない状態で、趙委員長が五月二日に単独でマスコミに「総体的に不正選挙だった」と発表したことから、進歩党の内紛が表面化した。その後、多 くの部分が事実と違うと指摘されている。

五月十二日に開かれた中央委員会では、真相究明要求を無視して沈サンジョン代表が比例代表の全員辞退を強行議決した。その過程で暴力事態も発生した。こ うした事態を解決するために五月十三日、革新非常対策委員会(新主流派 姜基甲委員長)がスタート、二十日には全党員の投票で解決しようという党員非常対 策委員会(旧主流派)がスタートした。革新非常対策委は辞退を拒否した李石基、金在妍当選者とチョ・ユンスク、黄羨候補(旧主流派)を「党の決定に従わな かった」という理由で党紀委員会に提訴、相次いで除名処分を強行した。尹今順―呉オンマン候補間の不正投票真相究明ではなく、李石基、金在妍への辞退圧力 へと問題がすり替えられたのだ。沈サンジョン代表が「進歩政党内に目に見えない権力が存在する」(ハンギョレ新聞インタビュー)という発言も一役買った。 こうした事態を李明博・セヌリ党政権と保守マスコミがもろ手を挙げて歓迎しないわけがない。統合進歩党など進歩勢力全体に対する総攻撃が始まった。

李大統領「われわれ内部の従北勢力が大きな問題」

李大統領はラジオ演説で天安号沈没事件に言及しながら、「北の主張も問題だが、われわれ内部の従北勢力が大きな問題」だと語る一方、「自由民主主義を否 定しようとする者はだれであれ、わが大韓民国国民は決して許さないだろう」(顕忠日追悼式)と述べ、従北理念論争をあおった。朴槿恵・セヌリ党前非常対策 委員長は「国家観が疑われる人物が国会議員になってはならない」とし、李石基、金在妍議員を除名処分しなければならないと言い放った。

保守マスコミは統合進歩党に対して不正を犯す勢力とば倒し、新主流派と革新非常対策委を擁護するような印象を持たせながら、党員非常対策委に対するイデ オロギー攻勢を浴びせている。進歩的とされるハンギョレ新聞も保守マスコミ側についた。朝鮮日報は六月五日付社説で「李議員一派は韓国を敵視してきた人物 らだ」と規定し、また「ダニのように国会にはりつく従北派に対置しようとすれば」(五月二十日付)というタイトルの社説で、「旧主流派が我を張ってダニの ように国会にはりつくならば、わが社会も彼らを退治する殺虫剤を求めざるをえない」との低劣な言葉で理念攻撃した。

保守マスコミを前面に立たせた総攻勢とともに、セヌリ党も全面的な進歩勢力攻撃に出た。民主統合党に民間人査察国政調査と李石基、金在妍議員の除名を取 り引きしよう、とのあきれた提起をしたかと思えば、高位軍人出身議員らは「主思派出身の従北・親北国会議員と秘書陣の即時退場」を主張する記者会見も開い た。黄祐呂代表は「北朝鮮人権法は内政干渉」だと述べた李ヘチャン議員と脱北者と関連した林秀卿議員の発言と関連して国会議員の資格を審査しなければなら ない、などと攻勢をかけている。

十二月の大統領選挙を前に、李明博・セヌリ党政権と保守マスコミは、進歩改革勢力の執権を防ぐために必死だ。憲政秩序を破壊してまで警察力を動員し、統 合進歩党本部を襲撃し、党員名簿を奪ったのに、政治査察で政党活動をマヒさせ、野党連帯を何としても阻止しようとする下心が見える。

今回、新しく選出された李ヘチャン民主統合党代表は、統合進歩党に対する攻撃と北朝鮮人権法問題、林秀卿議員の発言と関連して朴槿恵議員の「国家観」発言に対し、「悪質なマッカーシズムだ」と批判、李政権のマッカーシズム騒動に正面から対じすると宣言した。

総選挙で統合進歩党は国民の支持で第三党になった。進歩勢力に対する李明博・セヌリ党政権と保守マスコミの総攻勢は、大統領選挙で進歩改革勢力の政権交 代を何としても阻止するということだ。李明博・セヌリ党政権は、工作政治と古い時代の遺物であるイデオロギーで再執権するという妄想を捨てなければならな い。

(河民宇記者)


【解説】改定入管法の施行、何が問題か(12.06.15)

管理の基本姿勢変わらず、ICチップ付カード発行

改定入管法・入管特例法、住民基本台帳法(住基法)が七月九日から施行される。これに伴い、外国人登録法(外登法)は廃止される。一九四七年の外国人登録令に始まる「外国人管理」制度の全面的な改編となる。

日本社会では一九九〇年代からさまざまな国籍の外国人が急増し、二〇〇五年には外国人登録者数が二百万人を突破。二〇〇九年末の統計では、永住者(約五 十三万人)が最多で、次に戦前から日本に住む旧植民地出身者の在日韓国人ら特別永住者(約四十一万人)、そのほか日本人配偶者(約二十二万人)、定住者 (約二十二万人)、留学生(約十五万人)と続き、この二十年間でさまざまな在留資格の外国人が急増した。日本政府(法務省)は、より状況に合わせて在日外 国人の在留管理をするために法改定に乗り出し、二〇〇九年七月に改定法が国会で成立した。

新制度では、在日外国人は特別永住者(在日韓国・朝鮮人、台湾人)、中長期在留者(永住者、定住者、日本人の配偶者ら)、非正規滞在者(超過滞在者、仮滞在許可者ら)の三つに分類される。

特別永住者の場合、外登法の廃止によって外国人登録証明書(外登証)がなくなるかわりに、顔写真入りの特別永住者証明書というICチップ付のカードが発 行される。外登証の発行者は市区町村の長になっているが、特別永住者証明書は法務大臣が発行者となり、市区町村を経由して発行されることになる。

二〇〇九年に国会で法案が一部修正され、特別永住者証明書の常時携帯義務はなくなった。しかし提示義務は残り、求められた場合は保管場所まで同行するな どして提示することが必要になる。拒否した場合は、一年以下の懲役または二十万円以下の罰金。つまり常時携帯義務は実質的に課せられているといってよい。 また居住地を変わったとき十四日以内に「転入届」「転出届」を出さないと、行政罰(五万円以下の過料)に加えて刑事罰(二十万円以下の罰金)も科せられ る。このことからも、日本政府は在日韓国人らを管理対象としか見ていないことがわかる。

また、市区町村では外国人住民票を作成する。五月上旬から確認のために仮住民票が届けられている。これまで市区町村の外国人登録課などで外国人登録原票記載事項証明書を発行していたが、これからは住民課などで住民票の写しなどを請求することになる。

今回、「みなし再入国」という制度が新設された。特別永住者の場合、二年以内(中長期在留者は一年以内)の出国―再入国については再入国許可が不要とな る。日本を出国する際、入管局の審査官に二年以内(一年以内)に再入国することを伝えて、旅券と特別永住者証明書(中長期在留者は在留カード)を提示すれ ばよい。

特別永住者証明書(在留カード)の国籍・地域欄に「朝鮮」と表示されている者は「正式な旅券がない」という理由で、法務省は「みなし再入国」を認めない 方針だ。こうした差別的な措置は問題だが、法務省の自由裁量による再入国許可制度自体が人権侵害だとの批判が起こっている。

中長期在留者の場合、地方入管局で顔写真入りのICチップ付在留カードが発行される。次に市区町村で在留カードに「居住地」を記載してもらわなければな らない。特別永住者と同様、転居届など届け出が遅れると、行政罰と刑事罰のほか、それが九十日を超えると、在留資格を取り消されるなどの三重罰が科せられ る。

在留資格のない非正規滞在者(約八万人)の場合、これまでは在留資格がなくても各自治体で外国人登録ができ、行政サービスを受けられていた。だが施行後は住民票が発行されないため、それが受けられなくなり、社会的に排除される恐れがある。

移住労働者と連帯する全国ネットワークなどが今年一月から三月まで、全国百の地方自治体に行った調査によると、非正規滞在者に対し、これまで母子手帳交 付や就学、結核治療などの行政サービスを提供してきた自治体も施行後、提供しない意向を示していることがわかった。政府(法務省)は施行後も在留資格にか かわらず行政サービスを提供することを明言しているが、いまだに現場に浸透していない実態が明らかになっている。

改定法による今回の新制度は、日本政府の外国人に対する管理・抑圧・排除の基本的な考え方が変わらないこと、義務を課し罰則を科しながら外国人の基本的権利は認めようとしない閉鎖的で反人権的な姿勢を依然として示している。


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