在日韓国民主統一連合

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最新号 第1208号(11.08.01付)を掲載しました

[Japanese] [Korean]

民族時報のご案内

李正姫代表講演会開く(11.08.01)

 東京と大阪で「必ず進歩政党統合を」

  韓国の民主労働党の李正姫代表ら代表団五人が七月二十一日から二十五日まで訪日、二十一日に東京、二十四日に大阪でそれぞれ李正姫代表の講 演会が開かれた。東京の講演会は、新社会党や全国労働組合連絡協議会(全労協)、日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)などでつくる実行委員会が主 催、福島みずほ参院議員(社民党党首)、服部良一衆院議員(社民党)、栗原君子新社会党委員長、金澤壽全労協議長らが呼びかけ人になった。この日、在日同 胞や日本の市民ら約二百五十人が参加した。また代表団は滞在中、民主、社民、新社会党などの政党や市民団体を表敬訪問し、交流を深めた。

 都内で開かれた講演会では、日韓ネットの渡辺健樹共同代表が主催者あいさつし、民主労働党が韓国民衆の民主化闘争の過程で結成されたとし、「新自由主義との闘争」「朝鮮半島の平和と統一」「北東アジアの平和」「原発と放射能問題」が韓日民衆の共通課題であると強調した。

栗原委員長は呼びかけ人あいさつで、最近の平和憲法改悪の動きに触れながら、「改憲の動きは朝鮮半島情勢を口実にしている」とし、朝鮮半島の平和は平和憲法を守る道につながると述べた。

民主労働党を紹介する映像が上映された後、李代表が講演した。

李 代表は「韓国政治―進歩勢力のめざすもの」をテーマに、「統合と連帯」が民主労働党の新しい道であるとしながら統合進歩政党結成の展望に触れ、 「国民が望むことを実現し、現実を変革していくのが進歩」であり、「真の進歩には分裂ではなく統合していく力がある」と強調、今年九月に統合進歩政党を結 成すると力強く語った。

また来年の総選挙と大統領選挙について、これまでの野党共闘での成果、とくに今年四月の再補欠選挙の勝利に触れな がら、「進歩政党の統合に成功すれ ば、来年の選挙に勝利することができる」「総選挙に勝利すれば、失敗しない民主主義、経済的平等と南北関係の改善を実現する」と強調した。

代表団紹介と花束贈呈の後、服部議員の呼びかけ人あいさつ、ノレの会の歌が披露された。最後に、金澤議長が閉会あいさつした。

大阪市内で開かれた講演会(国会議員や労働団体、市民団体などの代表らの呼びかけ人でつくる実行委員会が主催)では、「闘う第三極作りを目指す近畿会議」世話人の加来洋八郎氏が「韓国進歩勢力の闘いを参考に、日本でも進歩陣営の団結と勝利を実現させよう」とあいさつした。

民 主党の辻恵衆院議員のあいさつ、民主労働党代表団の紹介、映像上映の後、李代表が講演した。李代表は「民主労働党は、統合と連帯に向けてさまざま な努力をし、昨年の地方選挙、今年の再補欠選挙で野党候補の一本化を実現させ、勝利を収めた」とし、「来年の総選挙、大統領選挙でも進歩陣営の団結を実現 させ、必ず勝利する」と熱く語った。

講演会の後、交流会が行われた。


【主張】8・15光復節66周年を迎えて(11.08.01)

  光復節六十六周年を迎えるが、われわれは一日でも早く南北関係が改善し、自主統一を展望できる喜びのなかで八月十五日を迎えたいと切実に思う。率直なとこ ろ、わが民族が光を取り戻し解放の喜びに沸いたのは、八・一五以降のわずか数か月間だけだった。独立運動の指導者であった呂運亨先生は解 放直後に建国準備委員会を組織し、米軍が朝鮮に進駐するまえに「朝鮮人民共和国」の樹立を宣言した。しかし四五年九月八日に仁川に上陸した米軍は、朝鮮の 独立を認めず軍政を施行した。それだけでなく、米国は治安を維持するために多くの親日派民族反逆者を軍政の官吏に登用した。民衆からの懲罰を恐れ、逃亡し ていた親日派は親米派に転進することで九死に一生をえた。復活した親日派とその子孫は、その後には権力中枢に巣くいながら現在に至っている。

逆 に多くの独立運動家とその子孫は光復節から現在に至るまで、いまだに苦難のなかにある。盧武鉉前大統領が語ったように、解放後も親日派が権勢をふ るい、独立烈士は迫害を受けてきたのだ。盧大統領が一定の歴史清算の作業を行うなかで、一部親日派の子孫の財産が没収されたり、「親日反民族行為者人名事 典」が刊行されたりもした。しかし李明博政権がやっと軌道にのった歴史清算事業を中断してしまった。われわれは歴史清算事業の継続を訴えると同時に、何よ りも自主統一の達成こそが独立烈士の崇高な精神を継承することになると確信する。

ところで、李大統領が最近、「金九は失敗した人だ」とし て金九先生を否定的に評価したが、この評価は正しくない。韓国憲法にも「大韓民国は臨時政府 の法統を継承する」と明記されているように、上海の臨時政府を拠点に独立運動に奔走した金九先生の評価を下げてはならない。また憲法には「同胞愛としての 民族団結の強化」をうたっており、この点でも南北協商と統一に生命をかけた金九先生の生涯は崇高なものとして高く評価されなければならない。

自 主統一を実現しようとすれば、当面は氷のように凍てついた現在の南北関係を六・一五共同宣言履行の方向に大胆に転換することが急務だ。そこで最 近、南北の六者協議首席会談の開催や金桂寛第一外務次官の訪米など対話の動きが出てきたことを歓迎したい。この南北間と朝米間の関係改善の流れを揺るぎな いものにできるなら、朝鮮半島の非核化のための六者協議の開催も可視化してくるだろう。任期を一年半しか残さない李政権にとっては、南北関係を改善する最 後の機会とも見える。度重なる失政によって国民の支持を失った李大統領であるが、韓国人が最も記念する光復節に彼が今度こそ国民を歓喜させる転換的な発言 をするか、われわれは注目してみる。


韓統連・会員団体関連(11.08.01)

<光復節66周年> 在日韓国人地域集会開催へ
ソウルでも統一大会

八・一五光復節六十六周年を迎え、韓統連(孫亨根議長)は八月十四日、関東、東海、関西の三地域で、二十一日には広島地域で「朝鮮半島の平和と二〇一二年政治決戦の勝利を目指す在日韓国人地域集会」を開く。主催は韓統連各地域協議会と広島本部。

集会では、六者協議の再開に向けて南北、朝米対話が進展する情勢を踏まえ、参加者らが朝鮮半島の平和を実現し、来年の選挙など政治決戦に勝利する決意を固める。

関 東地域集会は都内の神田公園区民館で開き、宋世一副議長が朝鮮半島情勢とわれわれの課題について講演する。東海地域集会も三重県四日市市のじばさ ん三重で開き、孫議長が同様の内容で講演する。関西地域集会も大阪市内のひがしよどがわ市民交流センターで開き、黄英治組織局長が講演する。広島地域集会 は韓統連広島本部で開く。

また集会では、映像資料の上映のほか、各地で展開中の選挙広報運動の報告や集会決議文の採択を予定している。

一 方、韓国でも、民主労働党や韓国進歩連帯、民主労総、韓国労総、汎民連南側本部など政党、市民社会団体が七月十二日、ソウル市内で「光復六十六年 朝鮮半島の平和のための八・一五自主統一大会」推進委員会を結成。八月十四、十五日の両日、自主統一大会を開くことを発表し、準備を始めた。

これに先立って、ソウル地域の市民社会団体は十九日、「八・一五自主統一大会成功のためのソウル地域統一活動家前進大会」を開き、韓国進歩連帯の呉宗烈常任顧問が八・一五自主統一大会の意義について講演した。


 三重本部が選挙広報
地域同胞宅を訪問

ウリ選挙在日参与センター(ウリ参与センター)に参加する韓統連三重本部と韓青三重県本部は七月二十二日、三重県四日市市内の地域同胞宅を訪問し、来年四月の総選挙、十二月の大統領選挙への投票を呼びかける選挙広報活動を展開した。

両本部のメンバーはこの日、二班に分かれて同胞宅をそれぞれ訪問し、広報用のリーフレットを配って投票参加を呼びかけるとともに、アンケートへの協力を求めた。

また韓統連生野支部は八月二十八日、同支部で「韓国国政選挙の意味」をテーマに学習会を開く。問い合わせは、℡090―4495―3863(金)まで。


 民主女性会東京が定例会

民主女性会東京本部は七月十六日、都内で定例会を開き、韓国語学習を行った。

学 習会では発音練習後、各自が最近の関心事に対して韓国語で話し、質問し合った。また月刊誌「民族21」の安英民編集主幹の著書「幸福な統一の話」 を読み合わせし、その意味を解説する形式で学習を進める一方、統一の当為性と統一された祖国の発展する姿を確認する学習会になった。

さらに韓国の女性団体が進めている「朝鮮半島の平和実現のための女性宣言」への参加の意義を確認した。女性宣言は今月二十七日、国内紙のハンギョレ新聞に掲載された。


 韓青、全国夏期講習会開催へ
8月5~7日、東西中部3地域で

  在日韓国青年同盟(韓青・文世賢委員長)は、「ともに行こう六・一五!祖国とともに!民族とともに!」をテーマに「第四十五回韓青全国統一夏期講習会―サ マーキャンプ二〇一一」を、東日本(八月六―七日、千葉県富津海岸)、中日本(八月六―七日、岐阜県フォレストパーク373)、西日本(八月五―七日、兵 庫県三田市野外活動センター)でそれぞれ開催する。

海や山など自然に囲まれた野外での交流企画をはじめ、グループ別の学習企画や討論、民 族文化公演など、それぞれの地域で特色ある多彩なプログラムが 用意されている。共通の内容としては、「ともに民族的に生きよう」とのテーマで講演や討論を行い、「二〇一二年在外同胞の国政選挙参与の意義と青年の役 割」をテーマに来年の国政選挙の在外投票に関する学習を行う。また、各地方で準備したサムルノリやプンムル、ノレ(歌)などの民族文化公演もある。

参加費は交通費、食費、イベント代込みで東日本一万円、中日本九千円、西日本二万円(各地域とも学生割引有り)。参加申し込み、資料請求などの問い合わせは、フリーダイヤル0120―734―101(韓青中央本部)まで。


【論説】李政権末期のもと、相次ぐ公安弾圧事件(11.08.01)

レームダック乗り切りに躍起、手段と方法を選ばずねつ造

李 明博政権のもとで、国家保安法を前面にした公安弾圧が猛威をふるっている。政権末期のレームダック危機を公安政局の醸成によって克服しようとして いるのだ。来年の総選挙と大統領選挙を前にした進歩陣営の統合と野党連帯の活発な動きも、李政権を不安にする要素だ。保守再執権を目指し、進歩政党と進歩 陣営に弾圧の狙いを定め、分裂と弱体化を図っているのだ。それだけでなく南北関係を破たんさせた現政権に対する国民の批判世論を、公安弾圧によって防ごう とする意図もうかがえる。しかし、一連の公安弾圧は、正当な理由や具体的証拠もなく事件をデタラメにねつ造し、無実の市民を連行して人権を侵害しており、 国民の批判は一層大きくなっている。

 民主労働党に後援金を出した疑惑で起訴

  公務員の身分で政党に加入、党費と後援金を出したとして、政党法、政治資金法違反容疑で教師と自治団体公務員に対する圧迫が激しくなっている。最近、春川 地検では教師と自治団体公務員ら七十九人を、議政府地検では六十三人を不拘束起訴した。昌原地検公安部も慶尚南道地域の教師と公務員百七十一人を不拘束起 訴した。月五千ウォン~二万ウォンの党費または後援金を出したということが起訴理由だ。今年一月、裁判所が全国教職員労働組合(全教組)、全国公務員労組 所属の教師、公務員の後援行為を有罪として判決を出して以後の後続措置だ。

検察は民主労働党に後援金を出した容疑で七月二十日、全教組委 員長を召喚調査し、教師と公務員約千八百人を刑事処罰するという計画を明らかにした。 これは明らかに進歩政党と進歩陣営に対する政治弾圧だ。政治的基本権が蹂躪(じゅうりん)されている状況で、政党法、政治資金法改正が急がれる。

国 家保安法を前面に押し出した公安弾圧の実態を見てみよう。今年三月、警察は利敵団体結成などの利敵活動を行ったという嫌疑で、「資本主義研究会」 会員三人を逮捕、十二人に対する押収捜索を行った。しかし、その後一人を釈放、嫌疑事実の水準を下げて利敵表現物所持と不法集会参加の容疑をかけた。また 五月四日には「六・一五青学連帯」の会員約十人に対して、汎青学連加入、北側人士との接触などの容疑で家宅捜索し、会員四人を逮捕した。しかし、法廷での 令状の実質審査では、犯罪行為までには至らないとして全員の拘束令状が棄却された。

五月十三日には、「民主労働者全国会議」の幹部六人の自宅を押収捜索した。北朝鮮の指示で全国会議を創立、双竜自動車占拠ろう城、米国産牛肉輸入反対闘争などの背後操縦の容疑を受けたが、検察は何ら立証できなかった。

六月二十三日、「江陵青年団体協議会」出身の三人の自宅を利敵団体構成の容疑で押収捜索した。しかし、地域奉仕活動、牛海綿状脳症(BSE)反対キャンドルデモなどをしていたこの団体は、二年前に解散した団体だった。

 事件を次々にねつ造、無辜の市民にスパイ容疑

七 月四日、国情院は全国民主労働組合総連盟(民主労総)仁川本部の幹部と一般市民ら十三人に対して、「朝鮮労働党225局」の指令を受けて活動した 「一進会」事件という名でスパイ容疑をかけ、押収捜索した。彼らが海外で北朝鮮の人士と接触、指令を受けて国内に地下政党を設立しようとしたというのだ。 この事件と関連して、国情院は十八日、国家保安法上の反国家団体構成および加入、特殊潜入脱出、目的遂行などの容疑で四人を追加拘束、計五人が拘束され た。

国情院は六日、「民族21」編集主幹の安英民氏が北朝鮮の工作員と会って指令を受けたという容疑、父親の安在求氏がブログを通して利 敵表現物を配布 したという容疑で自宅を押収捜索した。また二十四日には、「民族21」編集局長の自宅と事務所を押収捜索した。「在日工作員に包摂され、指令を受けて暗 躍」し、「一進会」に包摂されて活動したという容疑をかけた。

六日には、仁川地域労働者十一人の自宅と職場を押収捜索、一人を逮捕した。九 日にも、韓国大学教育研究所企画室長の洪某氏の事務所を押収捜索した。 やはり「労働党225局」の指令によって活動した「一進会」事件の容疑だ。この研究所は今年四月、参与連帯や登録金(学費)ネット(約五百五十団体)とと もに「おかしな登録金の国」を発刊、登録金問題が社会的争点になるのに寄与している。二十日には、登録金半額を求めるキャンドル集会に参加した市民、学生 約二百人に召喚状を発布した。

このように、李政権は無理な捜査で具体的な容疑もなく、進歩陣営と市民社会団体などのメンバーを犯罪者に作 り上げ、逮捕、押収捜索、拘束、召喚状の 発布を乱発している。これは進歩政党と進歩団体、労働運動家、一般市民に対する権力による脅迫であることは、一目でわかる。公安事件をでっち上げ国民の安 保心理を刺激することで、集会・デモ参加者を統制し、来年の選挙で進歩政権の創出を防ごうとするものだ。このために手段と方法を選ばず、合法的で公開的な 言論活動さえ容共利敵容疑をなすりつけているのだ。

とくに、民主労働党と進歩新党、国民参与党、進歩的な市民社会団体の進歩大統合と野党 連帯の論議が活発に進められている状況に当惑した李政権が「一 進会」というスパイ団事件をでっち上げ、再び「従北論争」で進歩陣営の分裂を狙っているということを、今回の公安弾圧で認識することができる。

二 〇〇六年、ソウル地検公安部は「一心会」という事件をでっち上げ、関連者数人を拘束した。当時、この事件関連者の除名と関連して「従北論争」が繰 り広げられ、民主労働党を脱党した人々が進歩新党を創党したことで進歩勢力が分裂した事件だ。だが、賢明な国民は二回もだまされないだろう。

(河民宇記者)


【資料】韓国政治─進歩勢力がめざすもの(11.08.01)

 李正姫・民主労働党代表
韓国政治─進歩勢力がめざすもの

  民主労働党の李正姫代表ら代表団が七月二十一日に来日し、都内で李代表の講演会が開かれた。李代表は「韓国政治―進歩勢力がめざすもの」を テーマに講演し、韓国の政治現況や進歩政党の統合の動き、来年の総選挙、大統領選挙の展望などについて熱く語った。講演要旨を紹介する。

 民主労働党の道、統合と連帯の道

 李明博政権が登場して第十八代総選挙(二〇〇八年四月)で民主・進歩陣営が敗北した後、民主労働党は新しい道に入った。「統合と連帯の道」がそれだ。進歩政治十年の間に蓄積してきた成果を基盤に、韓国社会全体に責任を持ってけん引する計画を立てたのだ。

進 歩は理想に向かって前進し、実際に現実を変えられなければならない。進歩の政策は遠い未来のこととして先送りし、穏健な改革さえ財閥と官僚にさえ ぎられて座礁したり変形させられたりした民主政権の十年の過誤を反復してはならない。進歩の執権は早ければ早いほどよく、二〇一二年の大統領選挙で進歩政 党が主導する連帯によって、進歩的政権交代が実現されなければならない。民主労働党が選択した統合と連帯の道は、現実を変えるための戦略であり、最も早く 進歩の執権を実現するための方策だ。

第一に、民主労働党は進歩大統合の道を開いてきた。これは二〇〇八年の分党直後から提起された問題 で、二〇〇九年の民主労働党の政策党大会を通じて 党の公式路線として議決され、二〇一〇年六・二統一地方選挙の結果によって、進歩新党もこの問題を議論しないわけにはいかなくなり、二〇一〇年十二月から 本格的に推進された。

二〇一一年五月三十一日、進歩新党と民主労働党代表を含む進歩陣営代表者連席会議は、新しい統合進歩政党建設に関す る最終合意文に合意し、民主労働 党は六・一九政策党大会で最終合意文を全員一致で承認した。進歩新党の承認は当初の合意とは異なり、八月末前後に先送りされた。一方、国民参与党は七・一 〇中央委員会で、この合意文に同意する特別決議文を採択した。

進歩陣営の大統合で新しい統合進歩政党をつくるという約束は、総選挙と大統領選挙を控えているので、選挙に対備して政党を統合する程度の対策次元ではなく、韓国政治の未来に責任をはたせる力量をもった統合進歩政党をつくるという遠大な抱負が込められているのである。

民 主労働党は二〇〇八年の総選挙まで、古びた既成政治の腐敗を防ぐ塩の役割をする政党だと自らを規定して、国民に対して民主労働党はなくてはならな い存在だと訴えた。しかし、いまや民主労働党は、国民が毎日食べるご飯のように、いちばんたくさんあってこそ食事がおいしくなるような存在になろうと思 う。九月に姿を現す統合進歩政党は、韓国政治の主流を形成することで、二〇一二年の総選挙直後にその影響力を確認して、大統領選挙勝利の突風を起こし、大 統領選挙後にも民主勢力と連帯して強力な進歩政策を実現させるだろう。

統合進歩政党は、労働者・農民・民衆が中心となり、市民と知識人が 幅広く結集する政党だ。労働者にとっては民主労働党創党以後の第二の政治勢力化の 契機となり、農民の政治勢力化にも力を与えるだろう。統合進歩政党は、いま進歩政党に加入している数よりもさらに多くの党員を確保して、一層幅広い市民ら の参加を導き出すだろう。差異と不足があっても、最終合意文に同意して、今後、進歩政党の一員として活動する意志を持っている勢力と個人のすべてを受け入 れて、ためらっている人々が進歩政治に参加するよう促すだろう。

これらすべてのことは、進歩的価値と政策を明確にする前提のもとにある。 韓国の進歩勢力は、政治的民主主義と経済的平等、南北の和解と平和統一とい う確固たる価値のもとで活動してきたし、国会での進歩政党活動もやはり、これに基づいて実践されてきた。統合進歩政党も、街頭で、国会で、自身の進歩的役 割を明確にするだろう。

統合進歩政党の北側に対する立場は明確だ。六・一五共同宣言それ自体だ。相互に体制を認めて対話と協力の相手とし て対するだろう。南北のどの政権の 政策でも、平和と統一のためのものならば支持し、これに逆行するなら批判するだろう。民主主義と人権をはじめ進歩の価値が実現されるようにするだろう。北 側の人権問題は南側の立場から見れば、南北対話でなければ解決する方法がなく、南北関係が発展しない限り南側が助ける道はない。

統合の道 はすでに合意した。九月までこの道に早くやってくる人もいれば、そうでない人もいるが、統合の道が合意された以上、いまは、すべての人が集 まるまで一歩離れて見守るときではなく、統合の道に入った人々に力を与えるときだ。進歩政党の分裂に失望し、あるいは進歩政党がはたして現実を変えられる かどうかを疑問視して、参加をためらってきた人々が入ってこられるようにしようとするなら、何よりも統合の道に力を与える人々の決断と行動が重要だ。

第 二に、民主労働党は野党の連帯を主導してきた。二〇一〇年の六・二統一地方選挙を基点にして、野党の連帯は逆らうことのできない国民の要求にな り、民主労働党は犠牲を甘受しながらも野党連帯を成功させるために最善をつくした。これは民主労働党が積み重ねた議院活動に対する信頼に加える支持となっ て還元され、民主労働党は二〇〇六年の統一地方選挙に比べて二倍に達する当選者を出しただけでなく、ハンナラ党と民主党を破って地方区の再選議員を多数輩 出するなど、質の高い成果を出した。野党の政策もまた、民主労働党が提示した進歩の方向へと収れんされつつある。

野党の連帯は、政権交代 までが有効期間ではなく、政権交代後の相互協力と討論によって進歩的政策を実現させるまで継続されなければならない。連立政 権が成立するかどうかは、総選挙が行われていない段階では、まだ論じることはできない。まだ進歩政党が執権できない状態で、民主改革勢力とともに政権の一 員として参加するかどうかの問題は、非常に慎重に検討されるべきで、進歩陣営の多数の共感が必要だ。しかし重要なのは、進歩政党は来年の総選挙で院内交渉 団体(二十議席)以上を確保して、実際に政策を実現させる力を持つようになることで、どのような方式であっても現在の野党連帯は政権交代後にも当分の間、 民主主義の基礎が堅固になるときまでは継続されなければならないということだ。

民主党も最近、野党統合委員会を発足させて野党統合政党を つくるとしたが、これは「連帯が難しいから統合してみよう」ということだ。民主党が主導す る野党統合論にはさまざまな側面で多様な意図があるが、改革的な一部の人々が、何としても二〇一二年の総選挙と大統領選挙で画期的な変化をつくり出さなけ ればならない、という切実な思いでこの議論を提起した善意には共感する。

しかし、民主党を含む統合は、現時点で望ましくないだけでなく不 可能だ。いま進歩大統合議論に参加している政党は、党員民主主義を採択してこれに基 づいて党を運営しているが、これは民主党とは構造が完全に異なる。また、民主党とは違い、どの地域でも既得権勢力に基づいて成長しなかったし、地方区の国 会議員を輩出したり地方自治団体長に当選しても、地域主義に寄りそったり、地域土着勢力と結託したりせず、地域の労働者・農民・市民の力に基づくという点 を明確にしている。一九九七年に姿を現した進歩政治は、党員民主主義に基づいて韓国政治の新しい道を開き、これがまもなく韓国政治の未来になるだろう。少 数の名望家中心、派閥中心、地域主義に基づいた政党は、その政策がどうであれ未来をつくり出すことができない。

二〇一二年の総選挙と大統 領選挙による政権交代は、絶対の課題だ。この課題を達成するのは、韓国政治の未来のために政治の正しい方向へと前進してい く人々が多くなり、その力が大きくなるときにだけ可能だ。多くの国民が進歩政党から新しい希望を見いだそうとしている。進歩政党の力はいまだに微弱だが、 この力が大きくなってこそ未来を計画できるようになる。

この状況で民主党と統合するのは、かえって進歩政党の力を弱化させることになる。 進歩政党の力は、党員各自のアイデンティティに対する確信と自負心 からでてくる。その自負心の源泉は「わたしがつくる党」「党員たちが決める政党」という党員民主主義の構造だ。 国会議席をもう少し多く確保するために、党員民主主義が実現されない政党とひとつの政党として統合するのは、党員らのアイデンティティに深刻な混乱をもた らし、自負心を傷つけることになる。

現在の状況で、民主党と統合は不可能だ。民主党と同じ構造の政党に変わろうとするなら民主労働党の運 営原理の核心である党員民主主義を放棄しなけれ ばならない。党職・公職の党員直選制度をなくさなければならない。民主労働党は、党の合党と解散を党大会の三分の二以上の賛成で議決するようにしている。 これからつくられる統合進歩政党もやはり、最低限、党大会以上の議決をえるようにするだろう。民主労働党は代議員をすべて党員らが直接選挙で選出するが、 統合進歩政党もやはりそのような構造を持つことになるだろう。党員直選で選ばれた代議員が、党職・公職の党員直選制度をなくす議決をすることはありえない ことだ。

野党単一政党統合ではない選挙連帯でも、二〇一二年の総選挙と大統領選挙の勝利は可能だ。一九九七年のIMF事態以後、一五年間 も持続した新自由主 義のもとでの両極化の結果、国民の選択は進歩の方向へと流れている。二〇一〇年六・二統一地方選挙で、無償給食が全野党の地方自治団体長と進歩的教育長候 補らの公約になり、ハンナラ党の候補もこれに相当数が同調した。二〇一一年六月には大学生の学費問題が社会的な関心事となり、ハンナラ党が二〇〇七年の大 統領選挙を前に約束した学費の半額化公約を履行しろという大学生らの活動に、多くの市民と学生の両親らが支持し、活発な集会とデモが展開されている。国民 はすでに投票する準備を終え、投票日がくることだけを待っている。残った問題は野党間の利害関係をどのように調整するかだけだ。

総選挙で の選挙連帯は不可能ではない。国民の参加が可能な、全国的に単一な基準として適用できる規則をつくり出すことも不可能ではない。統合進歩政 党に関する最終合意文は、二〇一二年の総選挙と大統領選挙で、ドイツ式の政党名簿制導入をはじめ選挙制度の民主的改革を選挙連帯の重要事項に定めている。 支持率と議席が貧益貧・富益富(大政党に有利に議席配分される)配分によってわい曲される地域構図のもとでの小選挙区制の問題点を、野党圏のなかでも是正 して支持度に比例して議席が与えられるようにしようということに共感できるならば、国民の参加を通じてハンナラ党に対抗して勝つ可能性を最大限にする方法 を通じて、大きい野党と少数野党に対して公正で、何よりも国民にとって良い結果をつくり出すはずだ。

二〇一二年の変化をつくり出す主役に は、これまでと異なり在外国民も含まれる。在外国民に投票権を付与しないことに対して、憲法裁判所の違憲決定に ともなう公職選挙法の改正で、二〇一二年の総選挙から在外国民に対しても投票権が付与された。総選挙では比例代表にだけ投票が許され、大統領選挙では大統 領候補に投票することができる。一九九七年と二〇〇二年の大統領選挙では三〇万票差で当選者が決まったことを考えると、二〇〇万に達する在外国民の参加と 選択が投票の行方を左右するだろう。


 中道から進歩に立ち戻った国民参与党

 国内のインターネット紙「民衆の声」(七月十八日付)は、「中道から進歩に立ち戻った国民参与党」との記事を掲載し、国民参与党の進歩政党統合の動きについて解説している。要旨を紹介する。

七 月十日、国民参与党中央委員会は大衆的進歩政党建設に参加することを公式決定した。国民参与党はこの日の決議文を通じて、「盧武鉉大統領と参与政 府の政策的政治的過誤と不徹底に対する指摘を謙虚に受け入れ」「進歩統合連席会議代表者会議の五・三一最終合意文と付属合意書に同意する」と明らかにし た。

国民参与党中央委員会のこの決定は、昨年末から持続してきた柳時敏代表の「進歩政党合流」の意志を公式的に確認したものだ。

国 民参与党は当初、四月末に進歩陣営の統合議論機構であった連席会議への参加意思を明らかにしたが、民主労働党と進歩新党の先行統合のために、参加 是非に対する本格議論が六月末に先送りされたことがあった。七月十日になって中央委員会を開いたのは、六月下旬に行われた進歩両党の党大会を待ったため だ。ただ当初の予想とは異なり、進歩新党が党内論議を理由として連席会議最終合意文の承認を八月末に延期しており、国民参与党の議論参加は依然として不透 明な状況だ。

 反対方向に進められた「輸血」

柳時敏代表に象徴される「親盧─非民主党」陣営の進歩政党合流は、韓国政 治で初めて現れた現象だ。この間、いわゆる「輸血」という名目で在野─運動 圏が既成政党に集団的に入党したケースは多かったが、反対現象はなかったからだ。盧武鉉政権で国民経済秘書官を務めた鄭泰仁博士が民主労働党に入党した ケースはあったが、これは個人的な選択に近かった。

在野─運動圏が民主党やハンナラ党に入党するケースにも「変節」や「転向」という否定的修飾語がつきまとったように、「親盧─非民主党」陣営の進歩政党合流も簡単なことではない。

国 民参与党は最初から「進歩政党合流」を目的として創党したのではない。国民参与党の創党作業は盧武鉉大統領逝去以前に着手されたが、この時は進歩 改革陣営全体が盧武鉉批判に熱を上げていた時だった。民主党や進歩政党のすべてが「親盧」とは距離をとっていたのだ。このような条件から、参与政府当時に 青瓦台で仕事をした人士とかつての改革党出身人士は独自的親盧政党の建設に着手し、これが国民参与党へとつながった。

ここには民主党に対 する「親盧」陣営の不信が散りばめられている。民主党を離党して無所属にとどまっている李ヘチャン・元総理や、無所属出馬を強行 した金斗官・慶尚南道知事、政治とは距離をおいていた文在寅・元大統領秘書室長ら「親盧」人士の相当数が民主党の外にいた理由も同様だ。

しかし盧武鉉前大統領の逝去以後、民主党が「盧武鉉精神継承」を前面に出して、「親盧」の潜在的な人的政治資源が大挙して選挙に出馬した六・二地方選挙を経て、「親盧」陣営の多数は民主党にまた吸収された。

「親 盧」唯一の代表性を得ることには失敗した国民参与党は、六・二地方選挙で柳時敏代表を京畿道知事候補に立てたが、これは独自的生存を目標とした 「冒険」だった。進歩新党が党の全力量といえる魯会燦氏と沈サンジョン氏をそれぞれソウル市長と京畿道知事候補として立てたことと同じだった。反面、独自 的生存自体には大きい困難を感じなかった民主労働党は、連合を通じた実利追求に方向を定め、相当な成果を上げた。

六・二地方選挙での柳時敏の敗北は、国民参与党の独自的生存に対して暗い展望を生んだ。民主党にまた入るのか、進歩政党との合作を試みるのかが、本格的に検討されたのはこの時だ。

二 〇一一年三月に、その時まで政策研究院長であった柳時敏代表が単独候補として代表職に出馬したのは、進歩政党合流路線が党の主流として位置づけら れたことを意味した。柳代表は盧武鉉政権の「負債だけを引き受ける」という宣言を打ち出しながら、進歩政党との対話を本格化した。

 党内の強いリーダーシップにもかかわらず

国 民参与党の指導部が改編されたが、路線転換が可視化されたのは七月に入ってからだった。保守政治圏でよく見られる派閥指導者の方針変更とは違い、 国民参与党は真に党員体制だったためだ。三月十九日の国民参与党全国党員大会で党権を持つ主権党員は九千人に近かった。これは進歩新党の党勢とほぼ等しい 水準になる。

進歩新党の場合と同じように国民参与党の中にも「統合派」と「独自派」は存在していると見られる。十日の中央委員会が終わ り、指導部に属する人士の 中にも涙を流す人士が多かったぐらいだ。それでも中央委員会で九〇%を超える中央委員が進歩政党との統合に賛成したことは、柳代表が党内で強いリーダー シップを持っていることを示した。

民主党に籍を置いている「親盧」人士や、政界の外側にとどまっている李ヘチャン・元総理、文在寅・元秘書 室長、盧武鉉財団関係者らも国民参与党の路 線転換に好意的とはいえない。「親盧」元老は七月から円卓会議を通じた野党単一政党推進に乗り出すと発表したが、これは明らかに柳代表にとって相当な負担 だ。

何より、国民参与党がこえなければならない難関は、進歩陣営の「疑い深い」視線であろう。民主労総、全農などの大衆団体は、盧武鉉政 権期の物理的衝 突による傷がまだ癒(い)えていない状態だ。また、進歩新党が公式的に「国民参与党排除」を持ち出してきたのも問題だ。民主労働党とは一定の共感を得るこ とに成功しているといっても、進歩新党を優先視するほかはない進歩陣営の情緒を考慮すれば、この問題はこれから相当期間、国民参与党を悩ませると予想され る。


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